医学部

顎口腔外科学

概要

東京女子医科大学歯科口腔外科学教室は、昭和23年(1948年)に開設され、医科大学の口腔外科では最も伝統のある教室の一つである。本学創設の思想である「至誠の心」と「愛」を基本に患者さんのための医療を行っており、確かな技術をもった心温かな良い臨床医を育てることを目標に、歯科口腔外科医として幅広い知識、技術を修得することが可能である。歯科口腔外科の年間外来患者数は約42,000人、入院患者は年間350人程度で、ベッド数は10床、年間入院手術件数は250件以上、全身麻酔手術症例120件、その他外来でのインプラント埋入手術、のう胞摘出手術などの局所麻酔下における口腔外科小手術を多数行っている。
歯科口腔外科関連学会の認定施設であり,指導医の指導の下研修を受けることが可能で,専門医の取得が可能である。(日本口腔外科学会、日本顎顔面インプラント学会、日本顎関節学会、日本有病者歯科医療学会、日本口腔インプラント学会、日本歯周病学会)
 

教育内容

卒前教育では医学部学生に口腔の構造と機能、口腔の疾患、口腔ケアなどについて教育を行っている。卒後歯科医師臨床研修を行っており基本的診断能力(知識、技術、態度)を身につけ、歯科医療、歯科医学の進歩に貢献できる質の高い歯科医師を養成している。外来と病棟をローテーションし研修し、それぞれで担当指導医が研修医に対し指導する。外来では患者さんの医療面接、保存治療、補綴治療など指導医の指導のもとに行う。合併症をもつ患者の歯科治療が多いのが特徴である。病棟では担当患者の術前、術後の管理を行い手術に参加する。また、夜間、休日の当直も指導医のもとに行い歯科口腔疾患の救急処置、応急処置を学ぶ。週1回のカンファレンス、勉強会、月1回の抄読会を行っている。
 

研究内容

当科では東京女子医科大学先端生命医科学研究所(Twins)と共同で再生医療の研究に力を入れている。現在までに自己培養歯根膜細胞シートを用いた歯周組織再建の臨床研究を終了している。また、顎骨壊死に対する間葉系幹細胞シートによる治療法の検討など歯科、口腔顎顔面領域での再生治療について探索している。基礎研究で終わらず、実際に患者さんへ新しい医療を届けることを目的に研究にあたっている。その他に口腔癌に関する研究、歯科疾患と全身疾患との関連に関する研究、当科関連疾患に対する遺伝学的研究、口腔顔面痛に関する研究、摂食嚥下や口腔ケアに関する研究など幅広く他施設や他大学と共同で行っている。
 

スタッフ紹介

教授・基幹分野長
岡本 俊宏
専門領域
口腔外科

講師
貝淵 信之
専門領域

講師
佐々木 亮
専門領域
口腔外科

大学院

医学部の臨床他科や基礎研究室、付属研究所ならびに他大学の医学部、歯学部、研究所など幅広く共同研究を行うことができ、領域にとらわれず様々な研究を大学院において行うことができる。そこでの多くの研究者や他領域医師との交流は歯科口腔外科を行う上でも非常に有意義な経験となる。研究を通して英語文献の検索や抄読、国内学会や国際学会での発表の仕方などの指導を行う。また、基礎研究であっても臨床との関連を常に意識するべきであるため、なるべく臨床とも離れずにいられるように配慮をする。大学医局に所属する医師としてリサーチマインドを育む上で大学院は有効である。
 

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