医学部

医学部で行われる特色ある教育

Problem-based learning (PBL) テュートリアル

医師には、患者さんが自覚しあるいは告げた問題だけでなく、自覚していない内在する問題も引き出し、それを解決する能力が求められる。自ら問題を見つけ、分析し、適切な解決法を考える力を備えなくてはならない。テュートリアル教育は、学生自身で問題発見と解決を行う新しい教育法として1990年に本学が日本で初めて導入した。以来医学部ではテュートリアル教育を改良発展させてきた。テュートリアル教育では、初めに学生に問題点を自分で見つけるきっかけとなる事例(課題)が提示される。学生は、課題文から問題点を 見つけ、自己学習で解決する。問題発見解決の過程で、学生は6~8人の少人数グループに分かれ事例を討論し、学んできたことを教え合い確実なものにする。グループには、1名のテュータと呼ぶ教員が入るが、テュータは知識を教えるのではなく、個人とグループがうまく機能して問題解決に至るように助言をするのが役割である。第1~4学年の学習の約4分の1がテュートリアル教育であることから、本教育に積極的に参加し自分で考え、人と話し合い、教え合いながら、自分で学習を進めていける学生が医学部の求める入学者像である。

Read More Team-based learning (TBL、チームベーストラーニング)

学生が問題解決を個人とチームで行いなが ら、定められた目標を達成する授業方法である。教室に一学年の学生全員が16~17のチームに分かれて着席し、教員から提示される問題を個人とチームで答 え、その後チーム同士で議論を行なう。チーム毎に問題解決の結果が異なった場合、その理由をクラス全体で考える。最後に教員から問題点についての解説がある。学生全員が参加し、考え、事例に沿った実践的な問題解決を学ぶ。第4学年の臨床入門の一つとして臨床推論(初めの限られた情報から鑑別すべき疾患を考え、最も可能性の高い診断に至るために、次に得るべき情報を考え、得られた情報を適切に判断し診断を進める過程)学習として行われる。

第1学年~4学年における臨床・実践研修

臨床実習は主として第5~6学年で行われるが、第1~4学年でも授業や実習で学んでいることがどのように臨床と関係するか、あるいは実際を知らずに漠然と考えている臨床の姿が実際はどうであるかを、様々な機会を通して実践で学ぶ。人間関係教育の中では、外来患者付き添い実習(第1学年)、病棟看護体験(第2学年)、病棟地域医療に携わる卒業生医師のもとでの研修(第3学年)、セグメントの学習では臨床検査部・放射線診断科実習(第4学年)、選択としては地域 診療所での夏休みを利用した研修(第4~5学年)等がある。

協働教育

医療は医師、看護師だけでなく病院内・院外の様々な医療専門職が協働して行われる。医療の実践を学ぶには、医療における協働について理解しなくてはならない。協働を体得するために医学部・看護学部合同の学習機会が 第1~5学年の間に設けられている。例えば、第4学年では医学部・看護学部学生が合同で院内の各職種と医療における連携について考えるワークショップ(グループで意見を交換し理解を深める学習)、第5学年では生命倫理判断を看護学部・他大学学生と合同で考えるワークショップ、看護学部学生と合同で行われる病棟カンファレンス等がある。

キャリア教育

女性医師が継続して医療に携わり社会貢献を果たすのが本学の目指す医学教育である。近 年男女共同参画が話題となっているが、社会が支援するだけなく当事者である女性が強い意志を持つことも必要である。本学は110余年にわたる女性医師教育の歴史があり、卒業生の多くがキャリアを継続する風土を持っている。本学では授業として学内・学外の先輩による教育を通じて、自分がどのようにキャリアを継続するかのビジョンを持つための学習機会が提供される。これは、時間割に示される授業だけでなく本学全体が持つ風土を学生が感じることでもある。学内・ 院内には多くの卒業生の姿を目にすること、学外で卒業生が働いている診療所で学ぶこと、毎年5月に開催される弥生記念講演で本学の歴史とその継承者の姿を見ることなど有形・無形の気づきと学習機会が提供される。

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