医学部

メッセージ

学部長メッセージ

医学部長:中神 朋子

医学部長:中神 朋子
NAKAGAMI Tomoko

 東京女子医科大学医学部は、吉岡彌生先生により1900年に東京女醫学校として創立されて以来、女性のみに医学教育を行う国内で唯一の医学部です。「医学の蘊奥を究め 兼ねて人格を陶冶し 社会に貢献する女性医人を育成する」という建学の精神と、創立者吉岡彌生先生の座右の銘である「至誠と愛」を理念として、高い知識・技術を備え、病を癒す心を持ち、精神的・経済的に自立し、社会に貢献する女性医師の育成・輩出に努めて参りました。

 教育については、2012年に、全国に先駆けて、世界医学教育連盟の国際標準に基づく医学教育プログラム評価(国際外部評価)を受審し、高い教育水準であると評価されました。2019年には、日本医学教育評価機構の認証評価で適合を獲得し、2026年に2回目の認証評価を受審の予定です。2019年の認証評価では、臨床実習の更なる充実を求められたため、2024年度からは、臨床実習の必修科を増加し、臨床実習の開始時期を5年生の4月から4年生の1月に前倒しし、実習週数を55週間から2025年度には69週間まで増加の予定です。これにより4年生の学修カリキュラムが変更され、CBT、OSCEの実施時期は前倒しとなり、1年生から4年生にかけての学修はより重要で密なものとなります。医学教育を取り巻く環境や状況は、時代と共に変化しており、本学の教育プログラムはそれに合わせて、随時、改善・更新しています。学生は教育関連の委員会にオブザーバーとして出席することが認められており、学生の意見も本学の教育に反映されます。

 研究については、本学医学部3年生で実施している基礎・臨床の各教室において研究のプロセスを学ぶ「研究プロジェクト」を深化させることで、学生時代からリサーチマインドをもつ学生の育成を推進しています。本プロジェクトを今後さらに充実することで、将来、皆さんが女性研究者としても活躍していただきたいと思っております。

 診療では、本院、附属医療施設が一丸となり、診療参加型臨床実習とそれに続く卒後研修の充実、学生時代から研修医、専攻医にかけて連続した医療安全教育の構築に努め、より安全な医療の提供ができる医師育成環境の整備を行っています。他大学出身者の男性および女性医療人を含め、建学の精神のもと多くの医療人の育成を努めることで、他大学にはみられない特別な教育環境を構築しており、そのような環境で有効な実習を行っていただきたいと思っています。

 学生の支援体制としては、各学生に1名の学生支援の教員が対応し定期的に面談を行っております。医師国家試験に対しても、特別支援学生に重点支援を行うなど手厚く学生支援を行っており、2024年「第118回医師国家試験」の合格率は全国平均を超えました。また、コロナ禍のため制限されていたクラブ活動、国際交流による提携校への海外留学研修は、昨年度から再開いたしました。感染対策に留意しながら、皆さまの活動を支えてまいりたいと思っておりますので、ぜひ、充実した大学生活をお過ごしください。

 本学は、これからも、創立者吉岡彌生先生の志を継承し続けます。
 建学の精神と「至誠と愛」の理念を持ち続け、自立して社会に貢献する、そして、強いリーダーシップを持ち国内外で活躍し、次世代を牽引し続けることのできる女性医師を目指して頂きたいと願っております。

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