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循環器内科学分野

概要

循環器内科学分野は昭和30(1955)年に開設以来、常にわが国の循環器学の中心的役割を担っております。分野の主な研究テーマは、基礎研究として心筋再生学、動脈硬化に関する細胞免疫学、血栓凝固学および心筋細胞電気生理学であります。これらは全て臨床に立脚したテーマであり臨床応用を目指した研究であります。心筋再生学は心筋細胞由来の前駆細胞を用いた細胞シートによる重症心不全症例に対する臨床応用を目標としています。また、血栓凝固学や免疫学も虚血性心疾患の予防や治療を目指した研究テーマです。

臨床研究としては虚血性心疾患、心不全、心筋症、不整脈、高血圧、画像診断などの研究はもとより、循環器内科および関連施設による大規模臨床研究も行っております。冠動脈疾患や心不全症例の前向きコホート研究や無作為割り付け試験を行い、わが国の循環器疾患の特徴が解明されるようになりました。これらの研究により心筋梗塞・狭心症および心不全症例の長期予後、危険因子の変遷,薬物療法の有効性などが検証されるようになりました。従来、循環器疾患のガイドラインは欧米のエビデンスに基づいて検討されておりましたが、循環器内科学分野の臨床研究により、日本独自のエビデンスに基づいたガイドラインを作成することを目標としております。

研究可能テーマ

1. 洞結節細胞自動能の制御機構
2. ヒト心筋細胞のイオン電流および薬理学的修飾
3. 心筋細胞におけるCl電流の機能および構造解析
4. 二次元マッピングを用いた不整脈機序の解析とアブレーション治療への応用
5. 成体心臓由来心筋前駆細胞および骨髄由来幹細胞を用いた心筋再生医療
6. 心不全患者における薬物治療に関する研究
7. 慢性心不全における心臓自律神経調節の役割
8. 虚血性心疾患における血小板の役割の検討
9. 循環器薬の薬物動態および薬力学に関する研究
10. 循環器臨床大規模研究の解析
11. 重症心不全に対するリハビリ実施のための指標についての研究
 

スタッフ紹介



教授・基幹分野長 山口 淳一
(兼務)教授   村崎 かがり(予防医学科)
(兼務)教授   西井 明子(基礎教育学)
(兼務)教授   松浦 勝久(薬理学)
特任教授     庄田 守男
客員教授     志賀 剛
客員教授     萩原 誠久
臨床教授     大門 雅夫
准教授      南 雄一郎
(兼務)准教授  関口 治樹(睡眠科)
寄附部門准教授  柳下 大悟
講師       鈴木 敦
講師       高木 厚
講師       森 文章
講師       春木 伸太郎
講師       菊池 規子
講師       服部 英敏
寄付部門講師   樋口 諭
寄付部門講師   中尾 優


 

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