医学部

法医学

概要

法医学は、医学における法律に関係した案件について、科学的で公正な判断を行い、個人の擁護と社会の安全への寄与を目的としています。法医学の活動には教育、研究及び実務があり、これらの活動を通じた人々と社会への貢献が目標です。実務活動として東京都23区内での法医解剖の一部を担当し、事故等の早期解決や社会安全に寄与しています。
 

教育内容

学生教育では外傷や中毒による人体への侵襲、人の死への対応、医学と法律との関係などを課題とし、医療での法律上の案件について的確な医学的判断が下せることを学習目標としています。講義や実習に加えて、学内外に公開のセミナーや論文抄読会を行っています。また、全国の医学生と研修医を対象とした夏期見学実習も行っています。
 

研究内容

頭部外傷による脳損傷について、法医学実務の中から重要な課題を見出し、基本的な実験手法を用いて、動物実験などで検証する方法で研究を進めています。外傷性脳損傷の診断方法と病態解析に関する研究を行っています。
また、交通事故や転倒・転落による事故の予防は社会の安全と安心に必要です。高齢者における事故の解析、既存・潜在疾患と事故の関係、事故による合併症について調査解析を行っています。死亡時画像診断(オートプシーイメージングAi)による損傷の解析も行っています。
さらに、ガスクロマトグラフ質量分析計や高速液体クロマトグラフタンデム質量分析計、四重極飛行時間型質量分析計を用いた急性中毒の原因物質の定性・定量に関する研究、個人識別のためのDNA多型の解析方法に関する研究も行っています。
 

スタッフ紹介

教授・基幹分野長
木林 和彦
専門領域
外傷性脳損傷

准教授
島田 亮
専門領域
外傷性脳損傷

大学院

研究テーマ:
1.頭部外傷による脳損傷: 頭部外傷による脳損傷を実験動物を用いて組織学的・生化学的に解析する。
2.法医病理・臨床法医学: 突然死や事故死などの事例を解析し、死亡時画像診断の方法、剖検診断や傷病予防の方法を考案する。
3.中毒学: 薬物の機器分析方法を考案し生体作用を解析する。
4.DNA多型: DNA多型解析による個人識別の方法を考案する。
 

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