血液内科
トピックス
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診療内容
患者さんの不安に寄り添い、安全かつ最新の医療の提供を心がけます。
大学病院の利点を活かし各診療科と連携して様々な血液疾患の診断と治療を行っています。
また日本血液学会認定血液研修施設、日本骨髄バンク非血縁者間骨髄・末梢血幹細胞移植及び採取施設に認定されています。
外来
月、火、木、金曜日は午前・午後とも各2〜3室、水、土曜日1室での診療を行っています。
- 初診の患者さんは月、火、木、金午前中の予約診療対応となります。
初診の方はかかりつけ医の先生に診療情報提供書を作成していただき、初診予約をお願いいたします。
事前に地域連携室にお申し込みください。
診療情報提供書がない場合も診療可能ですが、診療費とは別に8,800円負担が増加いたします。
詳しくは病院ホームページの「初診の方」を参照ください。
入院
主に中央病棟の専門病棟(無菌治療室9床を含む)において指導医を中心としたチーム医療を行っています。
疾患に対する最適な医療の提供を行うだけでなく、院内他科と緊密な連携を取ることで高い安全性を目指し様々な合併症にも対応しています。
様々な職種と連携することで入院中の不安に寄り添い、退院後の生活の支援にも取り組んでいます。
病棟診療においては、水曜日に教授回診を行っています。
造血細胞・免疫細胞移植に関しては、無菌室9床を有し血縁者間同種移植(HLA半合致血縁者間同種移植を含む)はもちろん、非血縁者間同種骨髄及び末梢血移植、臍帯血移植を行っており、患者の状態に応じて最適な方法で提供しております。
最新の治療として多発性骨髄腫に対するCAR-T細胞療法(キメラ抗原受容体T細胞療法)はアベクマ治療提供可能施設に認定されているとともに、2重抗体を用いた急性リンパ性白血病や悪性リンパ腫の治療に取り組んでおります。
患者さんへのお願い
当科では血液疾患や合併症に対する診断や治療の向上を目指し、様々な臨床研究・臨床試験を行っています。
これらの研究には当院独自で行っているものと他の医療機関と共同で行っているものがあります。
これらの臨床研究・臨床試験への参加については担当医より説明させていただきます。
また大学病院では医学生、看護学生の育成のため患者さんの診療の見学、実習・研修を行っております。
体調や病状を勘案し厳重な監督のもとで行いますが、ご協力をお願いいたします。
対象疾患
下記に示したような血液がん(急性白血病、悪性リンパ腫など)、特発性造血器疾患(再生不良性貧血、各種貧血性疾患など)、凝固異常症など様々な血液疾患の診断と治療を、エビデンスに基づいて行っております。
血液がん
その他の血液疾患
急性リンパ性白血病
急性混合性白血病
慢性骨髄性白血病
慢性リンパ性白血病
悪性リンパ腫
多発性骨髄腫
成人T細胞白血病・リンパ腫
再生不良性貧血
骨髄異形成症候群
鉄欠乏性貧血
悪性貧血
自己免疫性溶血性貧血
遺伝性球状赤血球症
発作性夜間ヘモグロビン尿症
サラセミア
異常ヘモグロビン症
単クローン性免疫グロブリン血症
原発性マクログロブリン血症
伝染性単核球症
慢性活動性EBウイルス感染症
特発性血小板減少性紫斑病
血栓性血小板減少性紫斑病
播種性血管内凝固症候群
分類不能型免疫不全症(CVID)
先天性血小板機能異常症
先天性免疫不全症
診療実績
造血幹細胞移植成績

造血幹細胞移植
- 自家末梢血幹細胞移植;主に悪性リンパ腫や多発性骨髄腫
- 同種造血幹細胞移植;難治性血液がんや再生不良性貧血
標準的な血縁ドナーや骨髄バンクドナーからの造血幹細胞移植のほか、臍帯血移植、移植後シクロフォスファミド法を用いたHLA半合致移植を行っています。
CAR-T細胞療法
再発難治性多発性骨髄腫に対するCAR-T細胞療法(イデカブタゲンビクルユーセル:アベクマ®︎)を実施しています。
患者さんのご紹介を検討されている医療機関や治療をご希望の患者さんにつきましては、当院地域医療連携室にお問合せください。
臓器移植患者さんの血液疾患の治療
当院ではさまざまな臓器(心臓や腎臓、肝臓など)の移植を行っており、臓器移植患者さんの血液疾患の治療の経験が豊富です。
2025年4月1日現在
- 初診で来院される場合、できるだけ予約をお願いします。
- 外来の状況によりお待たせすることもありますが、御理解下さい。
- 水曜日は初診患者の受付をしておりません。
- 緊急の場合、入院が必要と思われる場合は、事前に電話でお問い合わせ下さい。
- 感染症外来は完全予約制です。事前に電話でお問い合わせ下さい。
- 移植後フォローアップ外来は完全予約制です。
★:教授 ☆:臨床教授 ◎:准教授 △:臨床准教授 ◆:講師 ◇:准講師 ▲:非常勤講師
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | 土曜日 | |
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午前 |
◆風間 啓至 ◎吉永 健太郎 ◇石山 みどり 移植後フォローアップ外来◎吉永 健太郎
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★瀬尾 幸子 ◆篠原 明仁 ◇石山 みどり 飯塚 有希 移植後フォローアップ外来◆篠原 明仁 |
▲萩原 將太郎 (第2,4週) 担当医 |
★瀬尾 幸子 ◆篠原 明仁 ◇田中 紀奈 長内 聡子 |
◎吉永 健太郎 ◇田中 紀奈 担当医 感染症外来★菊池 賢 |
担当医 感染症外来担当医 ▲坂間 玲子 平井 由児 (第2週) ★菊池 賢 (第4週) |
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | 土曜日 | |
午後 |
◎吉永 健太郎 ◇石山 みどり 加藤 豊 移植後フォローアップ外来◎吉永 健太郎 |
★瀬尾 幸子 ◆篠原 明仁 飯塚 有希 移植後フォローアップ外来◆篠原 明仁
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▲萩原 將太郎 (第2,4週) 担当医 感染症外来古賀 一郎 |
★瀬尾 幸子 ◇田中 紀奈 長内 聡子 |
◎吉永 健太郎 糸井 覚 森元 梓
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教授・講座主任
瀬尾 幸子せお さちこ
専門分野 造血幹細胞移植、ウィルス感染症
認定資格 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医・指導医
日本血液学会 専門医・指導医・評議員
日本感染症学会 専門医・評議員
日本造血・免疫細胞療法学会 造血細胞移植認定医・評議員 -
講師
吉永 健太郎よしなが けんたろう
専門分野 骨髄増殖性腫瘍
認定資格 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医・指導医
日本血液学会 専門医・指導医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本造血・免疫細胞療法学会 造血細胞移植認定医
日本医師会 認定産業医 -
講師
篠原 明仁しのはら あきひと
専門分野 造血幹細胞移植、CAR-T細胞療法
認定資格 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
日本血液学会 血液専門医・指導医
日本造血・免疫細胞療法学会 造血細胞移植認定医・評議員 -
准講師
石山 みどりいしやま みどり
専門分野 特発性血小板減少性紫斑病、再生不良性貧血
認定資格 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医・指導医
日本血液学会 血液専門医・指導医
日本造血・免疫細胞療法学会 造血細胞移植認定医 -
准講師
田中 紀奈たなか のりな
専門分野 血液内科全般、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫
認定資格 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医・指導医
日本血液学会 血液専門医・指導医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医
日本造血・免疫細胞療法学会 造血細胞移植認定医
日本医師会 認定産業医 -
助教
糸井 覚いとい さとる
専門分野 血液内科全般 認定資格 日本内科学会 認定内科医、 日本血液学会 血液専門医 -
助教
長内 聡子おさない さとこ
専門分野 血液内科全般
認定資格 日本内科学会 認定内科医
日本血液学会 血液専門医 -
助教
森元 梓もりもと あずさ
専門分野 血液内科全般
認定資格 日本内科学会 認定内科医
日本血液学会 血液専門医 -
助教
星 茉弥ほし まや
専門分野 血液内科全般
認定資格 日本内科学会 内科専門医
日本血液学会 血液専門医 -
後期研修医・大学院生
進藤 理穂しんどう みちほ
専門分野 血液内科全般
認定資格 日本内科学会 認定内科医
日本血液学会 血液専門医 -
後期研修医・大学院生
小山 煕晃こやま ひろあき
専門分野 血液内科全般
認定資格 日本内科学会 内科専門医
日本血液学会 血液専門医 -
後期研修医
佐藤 紘子さとう ひろこ
専門分野 血液内科全般 認定資格 日本内科学会 内科専門医 -
後期研修医
吉永 祐介よしなが ゆうすけ
専門分野 血液内科全般 -
非常勤講師
萩原 將太郎はぎわら しょうたろう
専門分野 多発性骨髄腫
認定資格 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
日本血液学会 血液専門医・指導医・評議員
日本造血・免疫細胞療法学会 造血細胞移植認定医
日本輸血細胞治療学会 認定医 -
非常勤講師
風間 啓至かざま ひろし
専門分野 血液内科全般
認定資格 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医・指導医
日本血液学会 血液専門医
日本造血・免疫細胞療法学会 造血細胞移植認定医
日本がん治療認定医機構 がん治療認定医 -
非常勤医
飯塚 有希いいづか ゆき
専門分野 血液内科全般
認定資格 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医
日本血液学会 血液専門医 -
非常勤医
加藤 豊かとう ゆたか
専門分野 がん薬物療法
認定資格 日本内科学会 認定内科医
日本血液学会 血液専門医
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 -
非常勤医
大嶋 祥子おおしま しょうこ
専門分野 血液内科全般
認定資格 日本内科学会 認定内科医
日本血液学会 血液専門医
研究内容
遺伝子多型が血液がんに及ぼす影響の研究、血液疾患におけるウイルス感染症、全国データを用いた造血幹細胞移植治療の解析の他、さまざまな臨床研究グループの多施設共同研究に参加しています。
また血液疾患に対する新規治療薬の多施設共同治験も行っています。
詳細は下記をご参照ください。
治験
治験名 | 対象疾患 | 現状 |
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赤血球輸血を必要とする、JAK2阻害剤を投与中の骨髄増殖性腫瘍関連骨髄繊維症患者を対象にLUSPATERCEPT(ACE-536)の有効性及び安全性をプラセボと比較する、第3相二重盲検ランダム化試験 | 骨髄増殖性腫瘍関連骨髄線維症 | 募集中 |
製品規格に適合しないIDECABTAGENE VICLEUCELを被験者に投与する拡大アクセス試験(EAP) | 再発又は難治性の多発性骨髄腫 | 募集中 |
未治療の中枢神経系原発リンパ腫(PCNSL)を対象としたONO-4059とリツキシマブ、メトトレキサート、プロカルバジン及びビンクリスチン(R-MPV)療法の併用投与による多施設共同第Ⅰ相非盲検非対照試験 | 未治療の中枢神経系原発リンパ腫 | 登録準備中 |
グレード1~3aの再発/難治性濾胞性リンパ腫又は再発/難治性辺縁帯リンパ腫を有する患者を対象に、Tafasitamab + レナリドミドとリツキシマブ併用療法及びレナリドミドとリツキシマブ併用療法の有効性及び安全性を評価する第3相、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照、多施設共同試験 | グレード1~3a再発/難治性濾胞性リンパ腫又は再発/難治性辺縁帯リンパ腫 | 登録終了 |
SAR-650984の造血幹細胞移植が適応とならない多発性骨髄腫患者を対象とした非盲検試験 | 多発性骨髄腫 | 登録終了 |
遺伝子改変T細胞を投与された被験者の長期追跡調 | 多発性骨髄腫 | 登録終了 |
臨床試験:院内が代表施設の多施設共同研究
課題名 | 現状 |
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ブリナツモマブ治療後に同種造血幹細胞移植を施行した再発・難治性B細胞性急性リンパ性白血病の臨床アウトカム:日本における造血細胞移植登録一元管理プログラム(TRUMP®)レジストリデータ及びその二次調査による後方視的観察研究 | 解析中 |
臨床試験:院内が参加している多施設共同研究
課題名(白血病関連) | 現状 |
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JALSG参加施設において新規に発症した全AML、全MDS、全CMML症例に対して施行された治療方法と患者側因子が5年生存率に及ぼす影響を検討する観察研究(前向き臨床観察研究) | 登録中 |
t(8;21)およびinv(16)陽性AYA・若年成人急性骨髄性白血病に対する微小残存病変を指標とするゲムツズマブ・オゾガマイシン治療介入の有効性と安全性に関する臨床第II相試験(JALSG-CBF-AML220 ) | 登録中 |
再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性急性骨髄性白血病患者を対象とするMEC(ミトキサントロン/エトポシド/シタラビン)とギルテリチニブの逐次療法の非盲検、多施設共同、前向き介入試験(JALSG-RR-FLT3-AML220) | 登録中 |
高齢者急性骨髄性白血病(AML)の層別化により化学療法が可能な症例に対して若年成人標準化学療法の近似用量を用いる第II相臨床試験(JALSG-GML219) | 解析中 |
課題名(多発性骨髄腫関連) | 現状 |
「染色体・遺伝子異変・細胞表面抗原が多発性骨髄腫(NM),意義不明の単クローン性高ガンマグロブリン血症(MGUS)の予後に及ぼす影響に関する観察研究」関東・東北骨髄腫カンファレンス(KT-MM) | 登録中 |
課題名(造血幹細胞移植関連) | 現状 |
ブリナツモマブ治療後に同種造血幹細胞移植を施行した再発・難治性B細胞性急性リンパ性白血病の臨床アウトカム:日本における造血細胞移植登録一元管理プログラム(TRUMP®)レジストリデータ及びその二次調査による後方視的観察研究 | 解析中 |
キザルチニブの投与を予定している同種造血幹細胞移植可能なFLT3-ITD変異陽性の再発又は難治性急性骨髄性白血病患者の多施設共同前方視的観察研究 | 登録中 |
関東造血幹細胞移植共同研究グループ(KSGCT)移植患者データベース作成調査研究 | 登録中 |
造血細胞移植および細胞治療の全国調査 | 登録中 |
臨床試験:院内研究
課題名 |
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KIR多型とHLAの組み合わせが血液疾患の予後に及ぼす影響についての解析 |
造血幹細胞移植における造血機能および免疫動態解析に関する研究 |
免疫性血小板減少症の臨床的特徴及び予後予測因子に関する後方視的解析 |
中枢神経に病変を有する悪性リンパ腫に対するthiotepaを用いた自家移植前処置の安全性・短期成績の検討 |
初発悪性リンパ腫の診断時に心臓浸潤していた症例の後方視的解析 |