研修希望の皆様へ

研修内容

研修内容

昨今、慢性腎臓病は心腎脳連関といわれ、循環器系の大切な臓器としての位置づけがあります。また、水・電解質調節は腎臓の大切な働きであり、補液管理は大切な研修内容の一つです。腎疾患は膠原病・血管炎あるいは糖尿病・高尿酸血症などの代謝疾患とも深く関わっております。このように腎臓内科は全身管理を必要としますが、一方で透析療法という技能をも身に着けられます。透析患者さんの合併症もさまざまであり、多岐にわたる疾患を診察できる機会があります。十分な症例を経験し腎臓専門医・透析専門医の資格を得ます。

研修ポイント
  • 医師と患者の良好な信頼関係
  • 問診- 各疾患のポイントの把握
  • 診察方法- 系統的な診察など
  • カルテ記載- POSにて記載する
  • 検査計画、治療方針の決定の手順
  • 心理的社会的背景を含め深く考察する
  • 薬剤の処方- 経口薬、注射薬、麻薬処方
  • 教授回診、病棟回診でのプレゼンテーション
  • 腎病理組織の見方
研修内容
基本的な手技
  • 清潔、不潔の概念、消毒
  • 採血(静脈血、動脈血)
  • 尿検査、尿沈渣、末梢ライン確保、中心静脈ライン確保
  • 救急蘇生法
  • 腎生検
  • 血液透析の透析回路の組み立て、血液透析穿刺、透析の施行
  • 特殊透析の施行(血漿交換、吸看療法、急性血液浄化)
  • 心電図、胸部レントゲン、腹部レントゲン
  • 24時間血圧計、PVW,  IMT
  • 腹部超音波、心臓超音波
  • 入院要約(サマリー記載:班長・病棟医長のチェック)
  • レセプト記載
  • 当直は指導医の完全な指導(上級研修は除く)のもとでの研修
  • 研究会、国内学会(腎臓学会、透析医学会、内科学会等)、国際学会等での発表
  • 論文発表


後期研修医の声

潮医師 (平成30年度入局 出身大学:北里大学 初期研修:亀田総合病院)

なぜ、今、腎臓内科なのか。

腎臓内科に進もうか迷っている先生たちは、おそらく“全身を診られるようになりたい”という先生も少なくないと思います。僕自身、医学生の時にこのような思いを持ち、総合診療医や家庭医に興味がありました。
初期研修先の亀田総合病院で家庭医診療科をローテートしていた時に、透析患者に透析に対しての思いを聞くことがありました。
「透析が必要と言われた時には、余命宣告されたような気分だった」
「好きだった旅行も行きにくくなったね」
人工透析という治療の、その患者の人生に与える影響の大きさを痛感しました。
”透析のない世界を目指そう。” そんな思いで腎臓内科医となりました。

腎臓内科医は、全身を診るのはもちろんのこと、様々な分野に精通が必要だと思っています。
東京女子医大腎臓内科では、腎病理を自分で実際に見て、病理医とともに、ディスカッションを重ねて診療を進めていきます。とても勉強になりますし、貴重だと思います。
臨床においては、ネフローゼ症候群に加え、TMAや遺伝性疾患などバリエーション豊かに症例が集まります。熱意ある教育を受けながら充実した日々を過ごすことができます。

iPS細胞やAIなど新たな分野が発展し、腎臓内科の世界はこれからどんどん変化していくと思います。今だからこそ腎臓内科です。一緒にそんな世界を盛り上げていきませんか。 マクロに全身を診て、腎臓のミクロな世界を想像しながら、治療を行う。
そんな医療を、東京女子医大腎臓内科、で実感してください。見学お待ちしています。


K医師 (平成30年度入局 出身大学:東京女子医科大学 初期研修:当院)

入局を希望した理由

私は、本大学出身で初期研修も、附属の大学病院で研修を行いました。両親共に医師ではない家庭で育ったため、漠然と内科医になろうかなと考えていました。
たまたま、初期研修1年目の4月~6月を腎臓内科で研修することになり、当時の指導医は、何もわからない私に丁寧に、病棟のことや患者への対応や病態のことを教えてくださりました。指導医の患者さんからの信頼も厚く、仕事もテキパキとこなす姿に憧れました。研修中、全身を診られたらかっこいいなと思っていた私に、腎臓内科は総合的に患者さんを診られるからいいよと声をかけてくださり、腎臓内科に進みたいと考えるようになり、腎臓内科医としての道を選びました。

また当医局には、出産・子育てをしながら仕事を続けていらっしゃるロールモデルも多く、女性としての働き方についても、考えられると思います。
まずは一度見学に来ていただけると、医局の雰囲気も分かると思います。
皆さんと一緒に働ける日が来ることを楽しみにしております。

●入局1年目の流れ

4-7月 腎臓内科(うち1ヶ月透析室)
8-11月 他内科ローテーション1ヶ月×4科(不足症例の科)
翌12-1月 腎臓内科
2-3月 救急外来
4月 関連病院へ出向

●ある1日の勤務(大学病院腎臓内科)

8時頃 回診準備
8時半 病棟回診(月水金)
9時 班で温度板回診
透析室・腎生検(水)等
12時 班でお昼ご飯
14時 病理カンファ(水曜)
16時 医局会(水)
16時半 班で温度板回診
*週1回 透析病院の外勤
*内科合同当直 月2回 明け休み(午後には帰宅)


専門医研修カリキュラム

大学でのカリキュラム
専門医研修カリキュラム

治療の一貫性、標準化、正確性を図るため腎臓内科臨床マニュアル、クリニカルパスに基づき診療しています。 班回診を週2~3回(1回2時間程度)行い患者の把握、指導医による臨床指導、および腎臓臨床医としての基本知識の習得をはかっています。 看護師とのケアカンファレンスで全人的な問題点を抽出し解決をはかっています。 また初期研修医の指導を行うことで理解を深めます。 学会発表、教授回診、温度板回診、医局会でプレゼンテーションの仕方を学びます。 論文の書き方、臨床研究のすすめ方を学びます。

指導医メンバー
教授・講座主任 新田 孝作
教授(血液浄化療法科) 土谷 健
教授
(学生健康管理センター)
内田 啓子
特任教授
(多発性嚢胞腎病態
研究部門)
望月 俊雄
講師 出向中 板橋 美津世
准教授 森山 能仁
特任講師
(多発性嚢胞腎病態
研究部門)
片岡 浩史
講師 病棟長 唐澤 一徳
講師 医局長 佐藤 尚代
准講師 外来医長 中谷 裕子
助教(血液浄化療法科) 秋山 健一
助教 班長 眞部 俊
助教 班長 宮部 陽永
助教 班長 高部 朋
助教 班長 秋久 太良
助教 小倉 彰太
助教 川嶋 萌
助教 許田 瑞樹
週間予定表
  午 前 午 後
8:20~9:00 温度板回診 (班回診は適時)
   
9:00~12:00 教授回診 14:00 臨床病理カンファ、16:00 医局会(抄読会・症例検討会・研究カンファ・病理検討会など)
   
8:30~9:00 温度板回診  
   
関連病院と指導責任者
病院名 所在地 指導責任者 病床数
公社大久保病院 東京都新宿区 若井 幸子 304
都立駒込病院 東京都文京区 太田 哲人 801
横浜労災病院 横浜市港北区 波多野 道康 650
済生会川口総合病院 埼玉県川口市 窪田 研二 354
済生会栗橋病院 埼玉県北葛飾郡 杉浦 秀和 250
東京労災病院 東京都大田区 内藤 隆 350
竹田総合病院 福島県会津若松市 鈴木 浩一 1097
戸田中央総合病院 埼玉県戸田市 井野 純 442
日高病院 群馬県高崎市 筒井 貴朗 225
東京女子医大
東医療センター
東京都荒川区 小川 哲也 486
東京女子医大
八千代医療センター
千葉県八千代市 小池 美菜子 355
関連病院と指導責任者
臨床研究および基礎研究
  • 腎炎・ネフローゼ症候群の発症に関与する分子研究
  • 難治性ネフローゼ症候群に対するリツキシマブ治療
  • IgA腎症の臨床病理学的研究
  • 難治性血管炎に対するMMF治療と評価法
  • ループス腎炎の臨床病理学的研究(リウマチ内科との共同カンファレンスあり)
  • ループス腎炎に対する免疫寛容の研究
  • 多発性嚢胞腎に関与する遺伝子産物の研究
  • 多発性嚢胞腎に対する臨床研究
  • 高血圧、動脈硬化と腎障害に関する研究
  • 腎線維化の分子研究
  • 透析療法に伴う合併症に関する研究
  • 腎移植後の臨床病理学的研究(泌尿器科との共同)
  • 腹膜細胞シートの作成(TWINS:東京女子医科大・早稲田大連携先端生命医科学研究施設)
  • CKD-MBDの分子研究(klotho遺伝子)及び臨床研究
臨床・基礎大学院制度

上級研修では、大学院に進むことも可能です。研究を優先的におこないます。
当科の垣根を取り払いTWINS(早稲田大学との共同研究施設、現在1名)、基礎系講座での研究(現在1名)、総合研究所での研究、あるいは国内留学(現在自治医科大学1名)、海外留学も可能です。


研修の魅力と修了後の進路

研修の魅力と修了後の進路

大学臨床病院、高度先進臨床病院として中核病院からの患者受け入れが多く症例が豊富であり、病診連携にも積極的で、地域病院としての役割も担っております。臨床、研究共に多くの専門医師のもとで研修ができ、このことからも幅の広い臨床能力の高い専門医になれることが期待できます。

当科がかかわる研究会は17研究会/年(世話人および事務局)と多く、また近隣の国立大、研究所との研究のタイアップもあり、多くを学べる環境にあります。 腎臓病総合医療センターであり志をともにできる仲間が多くおり、学閥がないため自由な雰囲気です。 大学病院であるため専門医(内科、腎臓、透析)、学位の両方の取得が可能であることも魅力かもしれません。

医療練士期間終了後の選択肢は豊富です。 修了後は大学助教、関連病院への就職、OB・OGの病院勤務、開業、国内留学、海外留学など。また同窓会員数が多く、大学を離れたあとも交流(年一回の同窓会あり)する機会が多くあります。