腎生検とは

腎臓の組織のほんの一部を採取して、その組織を顕微鏡で観察する検査です。

腎生検の目的は ?

蛋白尿、血尿、腎機能低下の原因となっている腎臓病を診断し、治療に役立てることが目的です。

腎生検はどういうときに行われますか ?

①血尿が持続し、進行する慢性糸球体腎炎が疑われるとき
②1日0.3~0.5g以上の蛋白尿があるとき
③大量の蛋白尿、浮腫がみられるとき(ネフローゼ症候群
④急激な腎機能低下がみられ、蛋白尿や血尿がみられるとき(急速進行性糸球体腎炎
⑤腎機能低下の原因が不明であり、まだ腎臓の形態が正常であるとき

腎生検の方法は ?

大きくわけて2つの方法があります。

1.超音波ガイド下での針生検

病棟で、局所麻酔をして行う方法です。 採取できる組織は、鉛筆の芯くらいの太さで、長さ1~2cmくらいです。

①患者さんはうつぶせになります。
②背中から超音波をあてて、腎臓に針を刺す位置を決定します。
③皮膚の表面から痛み止めの注射(局所麻酔)を腎臓の表面まで十分に行います。
④麻酔したところに生検針を刺し、腎臓の表面まで針を進めます。
⑤息を吸ったところで呼吸を止めてもらい、その間に腎組織を採取し、針を抜きます(この操作を1~5回行います)。
⑥終了すると5~10分間の圧迫止血をします。
⑦仰向けになり6~12時間のベッド上安静が必要となります。

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2.開放腎生検

手術室で、全身麻酔をして、後腹膜腔にある腎臓を直接見ながら、組織を採取します。 腎臓の形態、患者さんの状態により、超音波ガイド下での針生検が困難な場合に行います。当科では腎臓外科あるいは泌尿器科と協力して行います。直接見ながらできるので、確実に組織が採取できて、止血もより十分に行えます。デメリットとしては、全身麻酔をかけるリスクや側腹部を5cm程度切開しますので疼痛や感染を生じることがあります。

腎生検の合併症は ?

最も多いのは生検部位からの出血と血尿です。軽い出血が腎周囲にできることは多いですが、ほとんどの場合、安静により自然に吸収されます。 稀ですが、出血量が多い場合には輸血したり、腎臓の血管に細い管(カテーテル)を入れて止血する場合(動脈塞栓療法)もあります。 その他の合併症としては、疼痛、麻酔薬のアレルギー、感染などがあります。

腎生検の後に注意することは ?

再出血のリスクがありますので、退院後2~3週間は、腹圧をかける動作(しゃがんだ姿勢での排便、重い荷物を持ち上げる)や激しい運動はできるだけ避けてください。