看護学部

卒業生のコメント

第1回卒業生 神山綾乃

東京女子医科大学東医療センターに就職して4年が経とうとしています。
今振り返ってみると、大学では多くの先生方から最先端の知識と教養を学びました。

医学・看護に限らず、音楽や外国語、人間関係論やコミュニケーション論など、患者様をトータルに理解するための多面的な勉強が、自分を知り、見つめ直すきっかけにもなっていたような気がします。先生方は、今でも実習に来た時に「どう?」と声をかけてくれ、困ったときにはいつでも相談に乗ってくれます。卒業してからも陰ながら応援してくれている先生がいることは自分の支えにもなっており、とても心強く感じています。

そして、何よりも4年間を共にした友人の存在が仕事を続けていく上で大きいように感じています。1年目を過ごした大東キャンパスでは、初めての1人暮らしというよりも80人で暮らしているような感覚で、しし座流星群を見ながら一晩中将来の夢を語ったこともありました。実習が始まると患者様を目の前にして本 当に看護師になれるのか不安を抱きお互い励まし合ったり、徹夜で記録を仕上げたことも今では良い思い出になっています。この大学でなかったらここまで親密になれる友人を持つことは出来なかっただろうなぁと思っています。

私は今、助産師として出産をメインに妊婦・褥婦・新生児と関わっています。
出産は、女性が一生に1度か2度しか経験しない大イベントであり、赤ちゃん誕生のその瞬間に自分が立ち会えるとても貴重で幸せな仕事です。
しかし一方で、母子の生命の危機と表裏一体であるという現実も、経験を重ね知識を深める毎に自分に重く響いています。

安全を確保しつつ、産婦様にとって満足のいくお産にするにはどうしたら良いか、いつも頭を抱えています。学生の頃、midwifeは“産婦と一緒にいる人”という意味であり、常に産婦の側にいるようにと教わりました。状況を判断し、産婦様のニードに応えるためには、助産の専門知識と技術、そして産婦に寄り添うということが大切なのだと思っています。

もっとこんなケアをしたら良かった、こんな言葉をかければ良かったと反省の毎日ですが、これからも産婦様が良かったと思えるお産を目指していきたいと思っています。