看護のスペシャリスト
看護のスペシャリスト先輩たちへのインタビュー
摂食嚥下障害看護とは、食べたり飲んだりする機能を適切に評価し、窒息や誤嚥性肺炎・低栄養・脱水を予防し、安全においしく食べられるように介入することが目的です。
当院では嚥下障害がある患者様の対応を言語聴覚士、栄養サポートチーム、脳卒中リハビリテーション看護認定看護師とともに行っています。
「食べることは生きること」でもあるため、患者様にとっての最善の方法を検討し、安全に食べられるように工夫しています。また、食べるための口作りにも力を入れ、口腔ケアラウンドを行っています。”
もともと栄養や口腔ケアに興味があり、院内の栄養サポートチームに所属し、栄養管理や口腔ケアラウンドに参加していました。脳神経外科での勤務で、疾患により食べられなくなってしまった患者様より「口から食べたい」と切実に訴える方がいらっしゃいました。
何とか食べられる方法はないのか、看護として何かできないかと考えたことがきっかけです。
脳神経外科・心臓血管外科病棟の勤務を5年以上続け、摂食嚥下障害看護の認定教育課程のある学校を受験しました。教育過程では、嚥下の基本的な解剖や仕組みだけでなく、食べることを支える看護を学ぶことができました。
教育課程卒業後は認定試験を受験し、認定看護師の資格を取得しました。他院において、摂食嚥下支援チームを立ち上げ嚥下障害のある患者様の嚥下評価を多職種とともに行う経験をしました。
当院では、栄養サポートチームや脳卒中リハビリテーション看護認定看護師とともに、嚥下評価やラウンドを行い活動を行っています。
様々な専門職が多数在籍する当院では、嚥下障害のある患者様に対して多方面からアセスメントしアプローチすることができます。また、院内のチーム活動も活発なので、対応に困ることがあればすぐに相談できることが強みです。
当院は大学の附属病院であり、先進的な治療を積極的に行っているため多様な疾患を持つ患者様への看護を経験できます。また、地域の中核病院であることから、地域包括支援センターなどと協力し介護予防教室での講義や当院が主催するヘルスケアセミナーなどを開催し、介護予防・疾病予防にも取り組んでいます。