耳鼻咽喉科・頭頸部外科 水足 邦雄
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内視鏡下耳科手術から頭頸部外科診療まで、低侵襲かつ質の高い耳鼻咽喉科・頭頸部外科医療を実践します
耳鼻咽喉科・頭頸部外科は、聴覚・平衡覚・嗅覚・味覚・音声・嚥下といった人間の生活の質に直結する感覚器機能を扱うと同時に、頭頸部がんを含む多様な疾患を対象とする診療科です。当科では、中耳・内耳疾患、難聴・めまい、鼻副鼻腔疾患、咽喉頭疾患、頭頸部腫瘍まで幅広い疾患に対して、最新の知見と技術に基づいた診療を行っています。
私はこれまで、内視鏡を用いた低侵襲耳科手術（Transcanal Endoscopic Ear Surgery：TEES）を中心に、真珠腫性中耳炎や慢性中耳炎、耳小骨奇形などの治療に取り組んできました。近年は画像誘導技術やナビゲーションシステムを活用した、より安全で精度の高い手術手技の確立にも力を注いでいます。また、難聴や耳鳴に関する基礎・臨床研究を通じて、新たな治療戦略の創出を目指しています。
東京女子医科大学耳鼻咽喉科・頭頸部外科では、各専門分野の医師が密に連携し、放射線科、内視鏡科、形成外科、腫瘍内科、口腔外科、リハビリテーション部門など他科との協力体制のもとで、患者さん一人ひとりに最適な医療を提供して参ります。
患者さんへ
耳・鼻・のどの症状は、日常生活に大きな不便や不安をもたらします。聞こえにくい、めまいがする、声が出しにくい、食事がしづらいなど、どのような症状であっても、どうぞ一人で悩まずにご相談ください。
近年、耳鼻咽喉科領域では診断技術や治療法が大きく進歩しており、これまで治療が難しかった病態に対しても、新たな選択肢が広がっています。当科では、患者さんのお話を丁寧に伺い、十分な説明を行ったうえで、納得して治療を受けていただくことを大切にしています。患者さんと医療者が同じ目標を共有し、安心して治療に臨める医療を目指します。
医療スタッフの皆さんへ
耳鼻咽喉科・頭頸部外科の診療は、医師だけで完結するものではありません。看護師、言語聴覚士、臨床検査技師、放射線技師、薬剤師、リハビリテーションスタッフなど、多職種の連携によって支えられています。
教育・診療・研究のいずれにおいても、互いの専門性を尊重し、自由に意見を交わしながらチームとして成長していくことが重要だと考えています。次世代の耳鼻咽喉科医療を担う人材育成にも力を入れ、国内外に発信できる診療科を皆さんとともに築いていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
