各室のご案内

外来化学療法室

 外来化学療法室は、H20年5月に開設し、46床(リクライニングベッド40床・低床ベッド6床)で稼働しています。外来化学療法室で実施される薬物療法は、年間10,000件(40―70件/日)を超えています。シスプラチンなど長時間のレジメンやインフュージョンリアクションを起こしやすいとされている生物学的製剤の初回導入においても、可能な限り患者様のニーズに合わせ、外来で実施できる体制を整えています。
 診療科輪番制で医師が常駐し、血管外漏出やアレルギー症状に迅速に対応しています。また、同フロアに調整室が設置されており、専任の薬剤師が初回導入やレジメン変更時の患者指導、副作用のマネジメントをおこなっています。管理栄養士による栄養相談や入退院支援、看護師による在宅療養支援など、多職種で連携して支援しています。

外来化学療法室 室長
血液内科 吉永 健太郎

過去5年分のデータ

昨年度の診療科別件数

アピアランスケアについて

薬物療法の副作用による容姿の変化は、患者様にとって苦痛を伴うものであり、社会性の低下や治療意欲の低下にもつながります。当院の外来化学療法室では、脱毛や皮膚・爪の変化に対する相談・支援をおこなっています。また、高い確率で脱毛が起こるとされている薬剤を使用する患者様(おもに乳癌)を対象に、脱毛抑制と発毛効果を期待して頭皮冷却装置(保険適応外)を導入しています。
当院では2020年10月に導入し、2023年時点で55名の方が使用しています。

当院で使用している頭皮冷却装置・PAXMAN

栄養相談

化学療法中は栄養状態を維持することが治療の継続に影響するとされています。当院の外来化学療法室では、がん治療において専門的な知識を有する栄養士が患者さまの状態に応じて栄養指導を行います。食事について不安なこと、食事が食べられなくなってきた等の困りごとがあれば、外来化学療法室看護師へご相談ください。栄養士とともにサポートしていきます。

外来化学療法室を使用される患者さんへ

1. ご利用対象患者さん

 東京女子医科大学病院で、外来で点滴による化学療法(抗がん剤治療、一部の分子標的薬剤やホルモン剤を用いた治療)を受ける患者さんがご利用の対象になります。
 さらに安全に治療を行うために、外来化学療法室の適応基準を設けてあります。
詳細は外来担当医もしくは外来化学療法室看護師までご相談ください。

2. 外来化学療法室

外来化学療法室


外来化学療法室は予約制で、ベッド6床、リクライニングチェア40床を設置し、専任の看護師6人と、認定看護師(がん化学療法、がん性疼痛)2人、薬剤師が担当します。
使用時間は月~金 午前9時~午後5時です。


 

3. 治療の流れ

来院

総合外来センター1階で再診受付を行ってください。
(自動再来受付機があります)

採血

採血の指示がでている場合は総合外来センター地下1階採血室で採血をお済ませください。
結果がでるまでに約1時間かかります(特殊採血を除く)。

診察・問診

各診療科外来での診察を行います。診察時に「外来化学療法における治療前の体調確認用紙」を記載し、主治医へお渡しください。
外来担当医が血液データ、診察の結果を基に、同日の化学療法施行の可否を決定します。
血液データの値が基準を満たさない場合や体調に問題がある場合などは担当医の判断により治療が中止となる場合もあります。

外来化学療法室での点滴の開始

外来担当医が施行可能と判断し、オーダーを発行すると、専任の薬剤師が、専用の安全キャビネットを用いて調剤を行います。
薬剤は調製され次第、外来化学療法室へ運ばれ、点滴が挿入され治療が開始されます。
新しい薬剤を開始するときは、外来化学療法室で点滴をしている間に、薬剤師による薬剤の説明、副作用の対処法などの説明があります。

点滴終了後

点滴終了後看護師による体調の確認をさせていただきます。
次回の外来予約と内服薬の処方が済んでいることをご確認ください。

総合外来センター1階の会計窓口で会計を済ませてからお帰りください。

お薬の受け渡しについては、院外処方箋を発行しますので、保険証とともに保険調剤薬局に持参し(処方日を含めて4日以内)薬剤を受け取ってください。
保険調剤薬局では処方箋とともに、お薬手帳、病院でお渡ししたお薬に関する説明書、治療に関する説明書などもご提示ください。
保険薬局でも、薬に関してのご相談をお受けしています。

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4. 点滴をうける患者さんへのお願い

 点滴の時間は使用する薬剤の組み合わせにより異なります。種類によっては6-7時間の時間を要するものもあります。安全管理上、外来化学療法室は基本的に午後5時までに点滴終了するように定められていますので、時間には十分余裕をもって御来院ください。
 初回の治療の場合は、必ず担当医に来院時間をご確認ください。
 外来担当医の外来が午後の場合、長時間の点滴が必要な患者さんは医師の診察予約時間に合わせての来院では間に合わないことがあります。お薬や治療に関するお問い合わせ、治療後の副作用に関しての相談、治療予定日の変更の相談などは、なるべく日中(9:00~17:00)の時間帯に各診療科ケアルームまでご連絡ください。
 尚、緊急の場合などやむを得ず夜間対の連絡になる場合は、当直医が対応しますので、東京女子医科大学病院代表(03-3353-8111)にご連絡いただき状況をご説明ください。