お知らせ

2016年09月10日 台湾立法院厚生会訪日団来校

9月8日(木)、台湾より立法院厚生会(国会議員の厚生部会)、厚生省事務次官、医師会などで構成された訪日団33名が来校されました。本学からは、吉岡俊正理事長、丸義朗副学長が出迎え、村垣善浩教授、岡本淳講師がスマート治療室の説明を行った後、2グループに分かれて、スマート治療室の見学および日立メディカルによるスマート手術室内の術中MRIについての説明を行いました。

その後、ご一行の宿泊先である京王プラザホテルに移動し、本学上塚芳郎教授より「日本の保険医療制度について」講義を行いました。日本の保険制度や医療制度に関して予定時間を超えて熱心に質問され、またその後の昼食会でも活発な議論が繰り広げられておりました。最後に訪日団団長の劉建國国会議員および本学と学術交流協定を締結している台湾秀伝記念病院グループの古鳴州副総裁より謝辞が述べられました。台湾でも医工融合を積極的に推進しており、本学の取り組みに大変感銘を受けられたようでした。
 

2016年09月07日 日本初IoT×都市型遠隔診療の共同研究を開始

東京女子医科大学はポート株式会社と協同し、都市部での医療受診の利便性向上に向け、『都市型遠隔診療』の効果実証研究を行う運びとなりました。
 
これに先立ち、9月6日(火)記者説明会を実施し、本学高血圧・内分泌内科 市原淳弘教授・講座主任、准講師 谷田部淳一准講師より本研究、『高血圧治療における非対面型遠隔診療と従来型対面診療の比較試験』についての説明をおこないました。



【記者説明会】
「高血圧治療における非対面型遠隔診療と従来型対面診療の比較試験」

 
東京女子医科大学 高血圧・内分泌内科
教授・講座主任 市原 淳弘
准講師 谷田部 淳一

【背景】
生活習慣病患者には、長期間にわたって通院し治療を受け続けなければならないわずらわしさがあります。利便性の高い都市部においても、混雑した公共交通機関の利用や時間的な負担は大きなものです。近年、ICTの普及によって、医師との対面診察を必要としない遠隔診療の導入が始まっています。しかしわが国において遠隔診療はいまだ一般的でなく、その安全性や効果について大規模な検討はなされていません。今回、ポート社と東京女子医科大学が共同で取り組む臨床試験によって、電話やインターネットを利用した遠隔診療の有用性が明らかとなれば、定期的な通院や待ち時間が不要になったり、医療費の節約になったりすることを通じて、国民生活の質が大きく向上する可能性があります。

【目的】
非対面型の遠隔診療による高血圧治療が、従来型の診療に劣らないこと、もしくは優れることを証明することです。具体的には、非対面型遠隔診療が従来型の診療と同じくらい安全かどうか、より良い血圧コントロールが得られるかどうか、医療経済上も効率的かどうかを検証することが主な目的です。

【方法】 
20歳以上で、本態性高血圧症*と診断された方を対象とします。
*本態性高血圧症とは、特定の原因によらない高血圧症のことです。



・適格性の確認:試験の安全性等の観点から、以下に当てはまる患者さんは本試験に参加できません。1オムロン 自動血圧計 HEM-9200Tに接続可能な通信機器(スマートフォン等)を所有していない患者さん、2冠動脈疾患の既往がある患者さん、3糖尿病、慢性腎臓病(CKD)、非心臓性脳梗塞、末梢動脈疾患(PAD)に罹患している患者さん、4日本動脈硬化学会の定める心血管病リスクチャートでリスクカテゴリーIII該当する患者さん、5妊婦さん、6二次性高血圧症の患者さん ・登録時に、遠隔診療群または従来治療群のいずれかに無作為に割り付けられます。 ・本試験は、東京女子医科大学病院倫理委員会による承認を受けています。(承認番号160603) 


【予想される結果】 
ネットワーク血圧計を活用した遠隔診療により、患者さんの血圧がより精密に判断され、安全かつ良好なコントロールにつながると予測しています。血圧が良好にコントロールされれば、心血管病の予防につながります。通院や診察の待ち時間が不要となることで患者さんの仕事や生活の効率が向上するだけでなく、運動など自主的な健康管理により多くの時間を配分し、更なる健康の向上を目指せることも考えられます。遠隔診療によって提供される最小限かつ十分な医療は、経済合理性も高いものと予測されます。

【高血圧遠隔診療のイメージ図】



1:血圧を測る 
患者さんは、オムロン自動血圧計HEM-9200Tを用いて自己血圧測定を週3回以上実施し、自己所有の通信機器(スマートフォン等)を介して測定データを随時サーバーに送信します。

2:血圧を診る 
担当医は定期的に家庭血圧データを参照して治療方針を決定します。

3:コミュニケーション 
担当医は電話に加え必要に応じてチャットやメールなどの通信手段を用いて所見と治療方針をお伝えします。

4:薬のお届け 
担当医は、患者さんとの意思確認をもって内服薬を処方します。処方された内服薬はポートメディカルサービス*により患者さんのご自宅に郵送されます。
*ポートメディカルサービスはポート社と患者さんの間で別途契約締結していただきます。

5:お支払い 
遠隔診療の費用は、ポート社が収納を代行致します。


 

2016年09月01日 文科省補助事業選定とダイバーシティ・キックオフ会議の開催

 本学は文部科学省平成28年度科学技術人材育成費補助事業ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特色型)に選定されました。

 本学は、①ダイバーシティ推進(勤務環境の改善、ファミリーサポートの充実、介護支援制度創設)、②研究力向上とリーダー育成(メディアラボでのコンテンツ作成・配信、研究者ピア・ラーニング、キャリア形成個別支援)、③上位職への積極登用(プラスファクターの明記と特命担当教授・准教授の新設、評価制度見直し、所属長意識改革)により、以下の目標を達成すること表明しております。

(1)本学の大学再生計画に基づき女性医師・研究者の資質向上を目的とした「彌生塾」による女性医療人に特化したキャリア形成支援を行い、女性教授(特命担当教授含)を30%にする。

(2)女性事務管理職の割合を30%にする。

(3)育児や介護関連制度等、就業規則の周知や啓発、また制度を利用しやすい職場環境・雰囲気づくりの推進

(4)臨床系教員および医療錬士研修生の短時間勤務の制度化
 
 ダイバーシティ研究環境実現を強力に推進するため、キックオフ会議を以下の通り開催します。
 是非、ご参加ください。学外の方の参加も歓迎です。
 

  
  日時:平成28年9月3日(土) 午後1時から2時

  場所:膠原病リウマチ痛風センター2階会議室
 

  
 
 ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ・キックオフ会議次第

 13:00-13:05 ご挨拶 
                                東京女子医科大学理事長・学長 吉岡俊正

 13:05-13:10 開会挨拶 
                                東京女子医科大学 男女共同参画推進局長 肥塚直美

 13:10-13:35 ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(特色型)
        東京女子医科大学の取り組み方針
                                東京女子医科大学 男女共同参画推進局副局長 斎藤加代子    
                                同 女性医師・研究者支援センター副センター長 野原理子

 13:35-13:50 質疑応答

 13:50-13:55 閉会挨拶
                                東京女子医科大学 男女共同参画推進局長 肥塚直美
  
 

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