研修体験報告

研修センターだより:研修医だより

第1期修了生からのメッセージ 「女子医大での初期研修がもたらしたもの」

初期臨床研修医第1期修了生
横浜市立大学精神医学教室
シニアレジデント2年目
杉浦寛奈

平成19年11月

私が考える女子医大病院での研修の最良の点は、大学病院の特徴として幅広い分野でそれぞれ専門性が高いと同時に、救急外来を筆頭に一般疾患も多く経験できるバランス感覚にあると思う。また、研修医が第一線で患者を担当し、指導医による指導体制が確立されているので、実践の場が多く経験でき、次第に自信を持てるようになることも、初期研修が終わった今でも役にたっている点である。
 現在、他の大学病院および一般病院で後期研修をしているが、比較すると、女子医大病院の患者層が独特で、最高の医療を求めて日本中から情報収集した患者が集まってくることに気づく。そのため、医師の意見の根拠に対する患者の目は厳しい。その医療環境で、医師としての最初の二年を過ごしたことは、常に丁寧な姿勢で、科学的根拠に基づいた説明をすることの訓練となったと思う。時につらいこともあったが、指導医やその他班員の医師からの配慮は手厚く、大変心強い。その姿勢から学ぶことは多く、その言葉にも大いに励まされる。また、本学の学生として、その後、初期研修医として過ごした時はあまり目に留まらなかったが、やはり女性医師の人数、更に上級医や外科系の科に女性医師の姿が多い。このことは、進路を検討する際に性別に左右されないという点において、心強いことだと思う。これら以外にも、今後、後期研修医として、専門医として経験を積むにつれ、初期研修で身につけた医師としての技術、感覚が役に立っていると振り返る場面は多いと思う。
 私は精神医学を専攻することを医学部学生時代に決意していた。そのため、初期研修の間には、精神科以外の医療の常識もしくは見当を身につけたいと考えていた。「医師」と聞いた時に、世の中が要求し期待するのは内科学が主ではないだろうかとも考えたし、精神科医も精神科患者の内科疾患を診察治療する機会が多かろうとも考えた。まして、単科精神科への勤務を想像すると、内科のみに留まらず皮膚科などその他の広い分野での研修によって、一人の患者を身体、精神の両方から診察ができる技術をできるだけ高める必要があると考えた。これを基準に初期研修の施設を検討し、また、実際に研修修了してみて、納得のいく施設と内容であったと思う。
初期研修の際に身に付いた感覚は、医師としての土台となり基準となる部分であると思う。これから初期研修に臨む方々にも、自分の目指す医師像を見据えて、是非充実した研修を送ってほしいと思う。更に、ひいき目に付け加えると、精神科研修も最大限に活用していただき、全ての医師に精神疾患を身近に感じていただければと思う。

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