ご見学・ご利用された方の声

平成21年度 研修旅行A 報告書

尾道北高校2年 Bさん


1 研修テーマ  チーム医療

2 課題別研修Aに臨んで読んだ書籍
毎日新聞医療事故問題取材班『医療事故が止まらない』集英社新書

3 研修先 東京女子医科大学

4 事前学習で学んだこと・解決したい疑問

  • 医療事故対策には「情報開示と医師免許更新制度が必要」という意見が多い
  • 個々の病院での医療事故対策

5 課題別研修Aにおける研修内容・学んだこと・新たな発見
医療事故対策について、過去の反省から病院内に医療安全対策室を設けているが、医療のもつ不確実性から、医療事故をゼロにすることは困難だろう、との答えをいただいた。しかし、その不確実性に対する対策も考えることができ、それは「医療人の意識改革」「事故発生後の対応や、再発防止のためのシステム構築」「社会への情報公開」とあげられた。私が特に気になったのは「医療人の意識改革」で、私が知っている医療事故のほとんどが、医療人の単なる知識不足によるものだったからだ。日々新しい機器、薬品が開発される中では、やはり医療人が自覚して勉強を怠らないようにする必要性を感じた。

また「現代は医師不足ではない。医師不足のように感じるのは、医師の偏在や開業志向によるものだ」とおっしゃった。これを聞き、過疎地域でもきちんとした医療が受けられるように、医師の偏在の対策が必要だと感じた。必要な場所に必要な人・施設がないのはおかしいと思う。医師の負担を軽くすることにもつながると考えられる。

今まで私は「病理学」というものをよく理解できていなかったが、今回の研修で大事なことが発見できた。それは「病理学も医療に携わっている」ということだ。あたり前のことではあるが、私は今まで病理学は医師が行う医療とは全く関係のないものだと考えていたのだ。しかし実際は、病理学も医師と連携して患者を救うという一つの目的を果たそうとしている。さらに検査技師や看護師なども加わる。これを「チーム医療」と呼ぶのだろう
「患者を救う」という一つの方法にも、多方面からのアプローチの方法があることがわかった。

また、たくさんの病気の部分の内臓を見たのは初めてだったので、貴重な体験だったと思う。すべて人体に起こるのか、不思議に思うほど多かったので圧倒された。このような病気を解明していく病理学は、臨床医師とは違ったやりがいがあるのだろうと思った。

研究室は、想像していたものとは違って、実物の内臓を調べているのを見て驚いたが、これもまた貴重な体験だったと思う。普段は見ることのできない病理学という仕事現場を見ることができて、私の医療に対する認識は大きく変わったと思う。

6 これから追求していきたい課題
医療の現場では医療事故の問題、過疎地域の医療問題、医療費の問題など、たくさんの解決すべき課題が残っている。私は、それらはどうすれば解決できるのか、そのためにはどのような医療体制が必要なのか、医療人はどうするべきなのかを追及していきたい。

7 問題解決のために選んだ書籍
小松秀樹『医療の限界』新潮社

 

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