当科での研修で耳鼻咽喉科専門医を目指す方へのご案内です。

応募締切:平成28年9月末(第1回) 11月末(第2回)

当科の特色

東京女子医科大学病院は東京都心の新宿区にあり、外来患者数は一日平均4000人、ベッド数も病院全体で1000床以上を有します。受診者の背景も多様で、大学病院で一般に多い頭頸部腫瘍に加えて耳と鼻、咽喉頭疾患、聴覚、平衡覚、嗅覚、味覚障害、顔面神経麻痺、摂食・嚥下や発声の問題、唾液腺疾患を網羅して、高度急性期疾患から地域の医療活動まで幅広い重症度の疾患に対応できます。臨床研究、学術発表も研修1年次より活発に行っており、医学・医療の発展への寄与も目指しています。

現在の医局員は東京女子医科大学の卒業生の女性医師が過半数となっていますが、男性・女性とも様々な大学出身の医師が、学閥もなく和やかな雰囲気のなかで働いています。女性医師の比率が高いこともあり、大学全体及び医局の体制として出産や育児中の医師に対するサポート体制が充実していることも特徴です。

連携施設とその特色

東京女子医科大学八千代医療センター(平成27年度・年間手術件数386件)
千葉県北西部・葛南地域の中核病院として地域医療を担うと同時に、嚥下障害・嚥下関連手術や重症身体障碍児の耳鼻科的疾患の症例数が豊富です。

医療法人社団翠明会山王病院(平成27年度・年間手術366件)
千葉市北部の中核病院です。患者層は高度急性期疾患から地域の医療活動まで多様で、手術は耳科、鼻科、咽頭喉頭疾患から放射線照射を要する悪性腫瘍以外の頭頸部腫瘍にまで対応しています。

がん・感染症センター都立駒込病院(平成27年度・年間手術398件)
がんとAIDSなどをはじめとした感染症の専門医療機関で、頭頸部悪性腫瘍の症例が豊富です。

研修プログラムの概略

研修は1つの専門研修基幹研修施設つまり女子医大病院本院と、3つの専門研修連携施設で行います。専門研修の1年目は全員が女子医大病院本院で研修を行い、2年目以降に各連携施設を半年から1年間のローテーションをして耳鼻咽喉科の全領域を網羅します。
各個人の研修状況に関しては、指導医と専攻医間で研修記録簿をもとに定期的レビューを行い、研修内容の過不足に関してお互いに意識を共有し、研修状況の問題や課題を確認します。


*女子医大本院の週間スケジュール例

午前 病棟業務 手術 外来業務 手術 外来業務 病棟
午後 外来業務
検査
病棟業務
手術 外来業務 手術 検査
小手術
(休み)
夕刻 画像
カンファ
部長回診
カンファレンス

・その他の必要な当直業務を行います。
・各施設主催の講習(医療安全、感染対策、医療倫理、各種FD等)にも規定数参加すします。
・有給休暇及び夏期・冬期休暇あり。
・カンファレンスや勉強会への積極的な参加を推奨します。


*基本的研修プランのスケジュール例
1年目 2年目 3年目 4年目 5年目 6年目 7年目
基幹 連携 基幹 連携 専門医取得 基幹/研究 (学位)研究発表
基幹 基幹 連携 基幹 専門医取得 連携/研究 (学位)研究発表
基幹 産休・育休 基幹 連携 基幹 専門医取得 連携

年次ごとの到達目標

1) 4年間の共通事項
* 専門研修基幹施設での週1回(木曜日夜)の総カンファレンスに出席。
専門研修基幹および連携施設の症例報告・検討会、専攻医向けのミニ講義、学会の予演会、各専門班の研究報告、耳鼻咽喉科関連の重要な連絡事項の周知等
* 基幹施設及び連携各施設で開催される医療倫理、医療安全、院内感染対策等に関する講習会に出席。
* 他の診療科と合同症例検討会(リハビリ科との嚥下カンファ、小児科・呼吸器内科・リウマチ内科との診療連携会等)に出席。
* 年に1回の現役医局員およびOB・OGを対象とした学術集会(菊友会学術講演会)にてOB・OGと交流し、地域医療・医療連携に関する知識と見識を深める。

年次毎の研修到達目標の概略

1年目 専門研修基幹施設で医療人としての基本姿勢を身につけ、代表的な疾患への正しい対処法や、スペシャリストの手技に触れ、耳鼻咽喉科専門医としての基礎を育てます。 症例報告や臨床統計等の学会発表の機会も少なくとも1回は持ちます。
2~3年目 連携施設の1~2か所で半年~1年ずつの研修を行い、各施設で力を入れている専門性を有する疾患への対処の経験や、都心以外の場所に位置する施設としての、各種疾患への初期対応の経験、主治医としての姿勢を身につけます。 学会での発表内容を少なくとも1報、論文にまとめます。
3~4年目 1~3年目での経験をもとに、連携施設もしくは基幹施設で研修を行い、耳鼻咽喉科領域のプライマリー疾患に対する診断および治療を主治医として責任をもって行えるように実地経験を積み、自ら治療方針をたて、手術執刀から術後管理まで行えるように研修を積みます。また、その地域特有の現場を体験することにより、社会貢献・地域貢献への意識も高め、専門医として独り立ちできるように研修を積みます。学会発表、論文執筆も継続して行います。
4年目以降 1-3年目で習得すべき処置と基本的手術の基礎をおおよそ身につけたので、症例数が多く主治医として診療にあたることができる地域の中核病院(専門研修連携施設「1、2、3」)で、さらに研鑽し自らが主治医となって診断治療を行います。 学会発表、論文執筆は自ら行うとともに後進の指導も行います。 学位取得を視野に入れた基礎あるいは臨床研究も開始します。

症例経験数目標

本プログラムにおける4年間の研修期間中に、外来あるいは入院患者の受持ち医として実際に診療経験する症例経験目標数です(手術や検査症例との重複も含める)。 研修年度別の割り当て症例数は参考値です。


基準症例数 研修年度
1 2 3 4
難聴・中耳炎 25例以上 10555
めまい・平衡障害 20例以上 5510
顔面神経麻痺 5例以上 221
アレルギー性鼻炎 10例以上 37
副鼻腔炎 10例以上 55
外傷、鼻出血 10例以上 253
扁桃感染症 10例以上 244
嚥下障害 10例以上 2224
口腔、咽頭腫瘍 10例以上 3322
喉頭腫瘍 10例以上 3322
音声・言語障害 10例以上 2224
呼吸障害 10例以上 334
頭頸部良性腫瘍 10例以上 334
頭頸部悪性腫瘍 20例以上 668
リハビリテーション
(難聴、めまい・平衡障害、顔面神経麻痺、音声・言語、嚥下)
10例以上2224
緩和医療 5例以上1112

検査経験の目標

4年間の研修期間中に以下の検査について、自ら実施し、あるいは結果の解釈を適切に行えるようになっていただきます(手術症例等との重複も含めます)。

本プログラムにおける年次別の検査経験基準

1年次 下記の検査を自ら実施し、結果を理解できるように努める。
聴覚検査:純音聴力検査、語音聴力検査、ティンパノメトリー、自記オージオメトリー検査、 耳音響放射検査、幼児聴力検査
平衡機能検査:起立検査、頭位および頭位変換眼振検査、温度眼振検査、視運動性眼振検査、視標追跡検査、重心動揺検査
耳管機能検査 鼻アレルギー検査(鼻汁好酸球検査、皮膚テストまたは誘発テスト) 嗅覚検査(静脈性嗅覚検査、基準嗅覚検査) 鼻腔通気度検査 中耳・鼻咽腔・喉頭内視鏡検査 味覚検査(電気味覚検査またはろ紙ディスク法) 喉頭ストロボスコープ検査、音声機能検査、音響分析検査
超音波(エコー)検査(頸部、唾液腺、甲状腺)、穿刺吸引細胞診(頸部、唾液腺、甲状腺) 嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査

2年次 自ら行い、その結果を解釈できる。
聴覚検査、平衡機能検査、鼻アレルギー検査、鼻咽腔・喉頭内視鏡査、嗅覚検査、味覚検査、超音波(エコー)検査(頸部、唾液腺、甲状腺)、穿刺吸引細胞診(頸部、唾液腺、甲状腺)、嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査など

3年次 自ら行い、その結果を解釈できる。
聴覚検査、平衡機能検査、鼻アレルギー検査、鼻咽腔・喉頭内視鏡査、嗅覚検査、味覚検査、超音波(エコー)検査(頸部、唾液腺、甲状腺)、穿刺吸引細胞診(頸部、唾液腺、甲状腺)、嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査、中耳機能検査(鼓膜穿孔閉鎖検査) 、内耳機能検査(ABLB テスト、 SISI テスト)、聴性脳幹反応検査、補聴器適合検査、新生児聴覚スクリーニング検査、顔面神経 予後判定(NET、ENoG)など

4年次 自ら行い、その結果を解釈できる。
超音波(エコー)検査(頸部、唾液腺、甲状腺)、
穿刺吸引細胞診(頸部、唾液腺)、嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査、
中耳機能検査(鼓膜穿孔閉鎖検査)、補聴器適合検査、
顔面神経予後判定(NET、ENoG)

手術経験数の目標

基本的手術手技の経験:術者または助手として経験する症例数の目標です。 研修年度
1 2 3 4
耳科手術 20例以上 鼓室形成術、人工内耳、アブミ骨手術、顔面神経減荷術 5 5 10
鼻科手術 40例以上 内視鏡下鼻副鼻腔手術 10 10 10 10
口腔・咽頭・喉頭手術 40例以上 扁桃摘出術 15例以上 10 5
舌、口腔、咽頭腫瘍摘出術等 5例以上 2 2 1
喉頭微細手術 15例以上 5 5 5
嚥下機能改善、誤嚥防止、音声機能改善手術 5例以上 2 2 1
頭頸部腫瘍手術 30例以上 頸部郭清術 10例以上 2 3 5
頭頸部腫瘍摘出術(唾液腺、喉頭、頸部腫瘤等) 20例以上 10 5 5
個々の手術経験:術者として経験する。 1 2 3 4
扁桃摘出術 術者として10例以上 5 5
鼓膜チューブ挿入術 術者として10例以上 2 2 5
喉頭微細手術 術者として10例以上 2 2 2 4
内視鏡下鼻副鼻腔手術 術者として20例以上 5 5 10
気管切開術 術者として5例以上 1 2 2
良性腫瘍摘出術(リンパ節生検を含む。) 術者として10例以上 1 3 3 3

学会発表・論文執筆に関する到達目標

専門研修中、以下の事を習得し、研修中に論文の執筆、学会発表を行っていただきます。
 1)科学的根拠となる情報を収集し、それを適応できること
 2)研究や学会発表、論文執筆を行うこと
 3)科学的思考、課題解決型学習、生涯学習の姿勢を身につけること
 4)学術集会に積極的に参加すること

■論文:筆頭著者として1編以上の学術論文を執筆すること
■学会発表:日本耳鼻咽喉科学会ならびに関連学会で3回以上の学術発表を行うこと

募集要項

募集定員 5名
研修期間 平成29年4月1日~平成33年3月31日
処遇・身分 医療練士
勤務時間 当施設の規定による。
社会保険 当施設の規定による
宿舎 なし
専攻医室 当施設規定による
健康管理 当施設施行の健康診断受診義務あり、予防接種各種
医師賠償責任保険 個人加入(学会、大学等から紹介可能)
外部研修活動 学会や研修会などへの参加を推奨
(演者としての参加では交通費・宿泊費補助あり)
応募方法・資格 ① 応募資格
  □日本国の医師免許証を有する。
  □臨床研修終了登録証を有する(第98回以降の医師国家試験合格者のみ必要。
  平成29年3月31日までに臨床研修の終了見込みの者を含む)
② 応募締切:平成28年9月末(第1回) 11月末(第2回)
③ 選考方法:書類審査、面接(日時は別途通知)
④ 必要書類:
申請書
履歴書
医師免許証(コピー)
臨床研修修了登録証(コピー)あるいは修了見込証明書
健康確認票(本学指定書式)
顔写真
最終学歴卒業証明書
問い合わせ先 〒162-8666 東京都新宿区河田町8-1
東京女子医科大学病院 耳鼻咽喉科
専攻医応募担当  山村幸江
TEL: 03-3353-8111(内線36611)
FAX: 03-5269-7351 (直通)
e-mail: laryngo.bq@twmu.ac.jp