腎移植手術の症例

Renal transplant outcome

実績と現況

東京女子医科大学病院腎臓病総合医療センター泌尿器科および関連病院(戸田中央総合病院、大久保病院、東京女子医科大学八千代医療センター)では、1983年から2015年までに総数2,170例の腎移植を行いました。その内訳は生体腎移植2,023例、献腎移植147例です。
また、1989年1月に血液型不適合腎移植をわが国で初めて取り組み、現在までに475例の血液型不適合腎移植を行っています。この数字は世界最大を誇っています。2015年の1年間では、生体腎移植129例、献腎移植2例の計129例の腎移植を行いました。このうち血液型不適合腎移植は42例でした。

腎移植症例数

手術実績・統計

これまでの当院で行われた生体腎移植における5年生着率は約90%です。
つまりわれわれの施設で腎移植した100人のうち90人の腎臓が5年以上働いていることになります。
さらに、最近10年間に移植を受けた方に限れば、5年生着率は95%以上とはるかによい値になっています。

生着率

腎移植の成績は一般的に生着率で表します。生着率とは、移植してからある一定期間機能している移植腎の割合を示します。例えば5年生着率が90%というのは、移植後5年以上移植腎が機能している人の割合が90%であることを表しています。100人移植した場合、90人の方が5年以上移植腎が働いていることを意味します。
生着率は腎移植された方を総合して表すこともできますが、生体腎移植、献腎移植、血液型不適合移植など移植の条件別に表すこともできます。その場合、生体腎移植で血液型がドナーと同じでHLA(白血球の血液型)が一致する場合、最も生着率がいいことがわかっています。しかし現在、免疫抑制剤の改良と移植後の治療が進歩したので血液型が違っていてもHLAがまったく一致していなくても、移植腎生着率は十分良好です。

東京女子医大泌尿器科での生着率、生存率

下に示したデータは1983年からの東京女子医大泌尿器科の腎移植患者さん全員のデータです。
この数年で免疫抑制剤や拒絶反応の治療法が大きく改善されたために、最近(2005~2015年)の腎移植に限ればその成績はそれ以前のデータと比較するとはるかによいものとなっています。

  • 生体腎移植における生着率と生存率
    (東京女子医大泌尿器科 1983~2015)

  • 献腎移植における生着率と生存率
    (東京女子医大泌尿器科 1983~2015)

[年度別]生体腎移植における生存率と生着率(東京女子医大泌尿器科 1983~2015)

  • 生着率

  • 生存率

[年度別]献腎移植における生存率と生着率(東京女子医大泌尿器科 1983~2015)

  • 生着率

  • 生存率

血液型不適合生体腎移植生着率

血液型不適合移植では、血液型が適合した移植と比べると最初やや生着率は悪いのですが、5年以上の生着率では変わりません。特に最近の5年間に移植された方の生着率は血液型適合移植とはまったく変わりません。

血液型(ABO)適合別 腎移植における生存率と生着率(東京女子医大泌尿器科 1983~2004)

  • 生着率

  • 生存率

血液型(ABO)適合別 腎移植における生存率と生着率(東京女子医大泌尿器科 2005~2015)

  • 生着率

  • 生存率

※生存率:腎機能が維持された患者さんの生存率