教育・研修制度

教育・研修制度

私たちは「至誠と愛」の理念のもとに、
すべての看護職員が看護を通して、
ともに学び合うことを大切にしています。

目指す看護職像

至誠と愛の精神を育みあい、
全人的ヒューマンケアを実践する人

東京女子医科大学の看護職が身につける能力

  • 専門的・倫理的・法的な実践能力

    看護専門職者として必要な基本姿勢と態度、倫理を身につけ、思いやりのある行動をすることができる

  • 臨床実践能力(ニーズをとらえる力)

    患者さんを全人的な視点でとらえ、その人らしい自律した生活が送れるように支援できる

  • 臨床実践能力(ケアする力)

    急性期医療に携わる看護専門職者として、患者さんの個別性を尊重した安全・安心・安楽な 看護実践を行うことができる

  • 臨床実践能力(意思決定を支える力)

    患者さんの意向を多面的に捉え、最善の選択にむけた意思決定への支援ができる

  • 臨床実践能力(協働する力)

    医療チームの一員として、多職種、他部門、他施設、地域などと協働・連携できる

  • リーダーシップとマネジメント能力

    組織の一員として各々の役割を果たすことができる

  • 専門性の開発能力

    看護専門職者として自らのキャリア開発・発達について考えることができる

  • 専門性の開発能力

    大学病院に勤める看護専門職者として、主体的に看護研究に取り組み、看護実践の質の向上に寄与できる

看護職として活躍するために必要な能力の全体像

日本看護協会では、看護師が看護実践を行うために必要な能力を「看護実践能力」とし、「専門的・倫理的・法的な実践能力」「臨床実践能力」「リーダーシップとマネジメント能力」「専門性の開発能力」の5つの能力で構成することを示しています。

東京女子医科大学看護部門においても、看護職は、これらを必要な能力と考え、2024年度から看護職のキャリアラダーを改定しました。キャリアラダーは、看護職の能力開発の評価システムのツールとして活用できるように、実践の具体例を示しています。また、看護実践について、キャリアラダーに沿って成長を確認し合うとともに、ナラティヴにより直接的な経験を省察して得た気づきも組み合わせて、個の成長を承認しています。

「キャリアラダーの各レベル (看護核となる実践能力) の
目指す看護師像」

キャリアラダー
行動な実践力を持つ全人的ヒューマンケアの担い手

看護職の成長を支える支援

キャリアラダーレベルに沿った研修で、自分に合った成長ができます。
東京女子医大学病院だからこそ持てる資源を活用し、現場での実践に活かせるよう、院内教育研修・ 現場での学び・ 看護専門領域スキルアップ研修は「つながる/つなげる」プログラムになっています。個人の目標に合わせて選べる、多彩な研修があります。

職場での研修、集合研修

研修と実践をつなげる、研修を活用した経験学習のサイクル

経験学習サイクル

院内研修では、研修と実践をつなぐことを大事にしています。
現場での経験と研修を結びつける、研修での学びを実践に活かすため、経験学習サイクルを回す支援を院内研修と部署で連動し行います。

日頃の実践を振り返り、講義や他者からのフィードバックを通して、自分の学びを認識します。
その学びから、実践で活かしたいことを明確にし、部署で意図的に実践する機会を持ちます。その実践が、新たな経験につながります。

研修前後の部署での支援体制

師長、主任、部署の教育担当者を始め、部署全体で支援します。

  • 研修での取り組み・研修前後の課題の支援
  • 実践への活用への支援
部署全体の図

院内研修

キャリアラダー別 院内研修 2025年度版

キャリアラダー別 院内研修 2025年度版

新人支援

新人看護職員支援体制

新人看護職員の目標は「看護職・社会人としての種をまこう!」です。
研修では、看護基礎教育での学びを土台としながら、看護専門職として求められる考え方や姿勢について学びます。講義を聞くだけではなく、自分の看護を語り、他者の看護を聴き、お互いの実践から学び合います。そして、研修での学びを現場での実践につなげることを大切にしています。
当院には、部署を超えた同期同士で、素直な思いを語り合う場があります。
嬉しいことも、悩んでいることも、部署ではなかなか話せないことも、なんでも自由に語れる場です。語り合いの場も活用しながら、新人看護職員としての1年を過ごしていきましょう。

新人看護師
新人看護職員教育の目的
  • 新人看護職員が環境に慣れ、職場で必要な基本的臨床実践力(技術・態度・管理)を修得し、実践共同体の一員となる。
  • 職場のスタッフが新人看護職員に関心を持ち、支え合い、全員で新人看護職員を育て、学ぶことで、ともに成長する職場文化をつくる。

必須研修

新人看護職員から一人前看護師(キャリアラダーレベルⅠ)を目指し、ステップを踏めるよう、キャリアラダーレベルに沿った必須研修を企画しています。必須研修とは、新人看護職員から一人前看護師を目指す看護職員全員が受講する研修を指します。

臨床看護実践ステップ1:新人看護職員研修
必須研修で大事にしていること
  • 学生時代からのつながりのある、キャリアラダーレベルⅡ達成までの継続的・段階的な学び

    看護職は専門職であるため、学び続ける必要があります。
    看護基礎教育での学びを土台とし、キャリアラダーの各項目について熟考されたステップで構成しています。

  • 現場の実践に活かせる研修

    日頃の看護実践を振り返り、研修と実践とを結びつけながら、研修後の看護実践に活かせることを大切にしています。
    研修では、臨床現場から離れて看護職に必要な知識・技術・態度を学び合います。様々な部署から集まるので、いつもとは違った考え方に触れながら振り返り、語り合うことで、明日からの実践に活かすヒントが沢山見つかります。

  • 「必須研修後も学びたい!」と思えるような学び

    学び合う場・学び合う関係を感じられる研修を目指しています。

支援の流れ(目安)

1ヶ月間、シャドウイング→3ヶ月間、プリセプターシップ→4ヶ月以降、チームでの支援

1ヶ月間のシャドウイング

入職直後からプリセプターと共に実践の場に立ち、シャドウイングを通して「看護ケアする力」を身につけていきます。
当院のシャドウイングは、見学ではなく一緒にケアを行ったり、ある場面に携わったりできるように、新人看護職員は見ることからはじまり、できることを積極的に引き受け一人前の力をつけていきます。

プリセプターシップ期間に大切にしていること

  • 新人看護職員がプリセプターと共に実践の場にいること。
  • 「共に学び合い」「共に承認し合う」ことで、学びの実感や看護する喜びを分かち合うこと。
  • 看護ケアには「看護技術を手順に則って安全に正確に行うこと」と「熟達者の実践を通じて看護技術を支える要素(個別ケアにおける配慮や工夫)の両方が必要であることを知る。

年間の歩み(モデル)

  • 04Sep.

    スタートアップ

    生活と仕事を整えよう
    看護を実感しよう

    • 看護部オリエンテーション、看護部概要、教育計画、倫理、個人情報、医療安全、メンタルヘルス、社会人としての心構え、情報伝達、電子カルテ操作訓練
    • フィジカルアセスメント、バイタルサイン、薬剤の基本、救命講習、採血練習、血糖測定、移乗・移送などの基本的看護技術
    • 夜勤導入オリエンテーション
    • 新人カフェ(新人同士の自由な語り合い)
    • 先輩看護師の話を聞いてみよう
    • シャドウイングを通して先輩看護師から技術、知識を学び体験する
    看護師のようす
  • 05May.

    06Jun.

    生活と仕事を整えよう
    学び続ける姿勢を
    身に着けよう

    • プリセプターやチームの支援のもとシャドウイングからの受け持ち開始
    • モジュール型プライマリーナーシングのアソシエートナースとしての体験を開始
    • 夜勤導入(部署により異なる)
    • 看護必要度の考え方、看護記録(看護記録の構造、情報収集など)
    • 心電図モニターの安全な使用、医療機器の使用
    • 3か月ルールを実践
    • 新人カフェ(新人同士の自由な語り合い)
  • 07Jul.

    08Aug.

    09Sep.

    助言を得ながら
    臨床実践能力を
    習得していこう

    • モジュール型プライマリーナーシングのアソシエートナースの役割をチームの支援を受けながら実践
    • 看護記録(事実を記載してみよう、看護展開)
    • 生活者としての患者を理解する
    • シリンジポンプ・輸液ポンプの安全な使用
    • 技術到達度の確認
    • 新人カフェ(新人同士の自由な語り合い)
    薬
  • 10Oct.

    11Nov.

    チームの支援を受けて
    受け持ちを拡大していこう

    • 看護記録(急変時の記録)
    • 医療安全「レベル0」から医療安全の学びを深める
    • 感染対策の再学習
    • 褥瘡予防
    • スペシャリストからの話を聞いてみよう(組織で活躍する看護職との対話)
    • 技術到達度の確認
    • 集中ケア領域の新人研修
    • 新人カフェ(新人同士の自由な語り合い)
  • 12Dec.

    01Jan.

    医療安全を強化しよう

    • 医療安全「レベル0」の実践
    • 看護の気付きを振り返る
    • 身体拘束低減への学び・多職種で取り組む転倒予防
  • 02Feb.

    03Mar.

    一年間を振り返り、
    次年度の目標設定をしよう

    • モジュール型プライマリーナーシングのプライマリーナースの役割を知る
    • メンバーシップ(チームの一員としての役割を考えよう)
    • 感染対策の再学習
    • 入退院支援の学習
    • 新人カフェ(新人同士の自由な語り合い)
    • 技術到達度の評価、ラダー評価、ナラティブレポートの作成

キャリア支援

一人ひとりの目標に合わせて、学びを実践へ循環させるキャリア支援を行います。集合研修とOJT(現場教育)を連動させ、部署での振り返りまでを含めて成長を後押しします。学んだことを部署の看護に活かすことを重視します。

看護師 正面の写真

選択研修

必須研修後も継続して学べるようにキャリアラダーに基づいた、多彩な選択研修を企画しています。
自身のキャリアラダーレベルや関心に沿って受講することができます。

専門的・倫理的・
法的な実践能力

  • 看護倫理Ⅰ
  • 看護倫理Ⅱ
  • 看護倫理Ⅲ

臨床実践能力

  • 患者さんの生活を支える
  • Ⅳナース育成

リーダーシップと
マネジメント能力

  • 問題解決
  • コミュニケーション
  • チームの中に起こっている影響関係を知ろう
  • 対話が拓くリーダーシップその1
  • 対話が拓くリーダーシップその1 / 1年後
  • 対話が拓くリーダーシップその2

専門性の開発能力

  • 私の看護職としてのキャリア
  • 日ごろの臨床での疑問を明らかにしよう
  • プリセプターシップ
選択研修で大事にしていること
  • 必須研修からつながりのある学び

    看護職は専門職であるため、学び続ける必要があります。
    キャリアラダーの各項目について、必須研修からステップが踏めるように構成しています。

  • 個々のキャリア発達に活かせる学び

    キャリアラダーレベルや目指す看護師像、興味・関心に合わせて学べます。

  • 現場での実践と研修をつなぎ、何度でも学べる

    日頃の看護実践を振り返り、研修と実践とを結びつけながら、研修後の看護実践に活かせることを大切にしています。経験学習のサイクルの過程で、一度参加した研修でも繰り返し参加し、振り返り・新たな気付きの場(省察・概念化)として活用できます。

リーダーシップとマネジメント能力育成研修

全人的なヒューマンケアの担い手として、対話型アプローチを用いてリーダーシップを発揮できる看護師の育成のための段階的な研修を企画しています。

育成研修の図

部門・附属病院での研修

看護専門領域スキルアップ研修 看護職キャリア開発支援部門ではスキルアップ研修を行っています。各専門分野の看護職が明日からの看護実践に生かせる講義・演習などを行っています。
3施設合同研修 手術室、NICU、産科、救急救命センターでは、足立医療センター、八千代医療センターと合同研修を行っています。
他に、院内の各部門による研修があり、受講することができます。

中途採用者・復職希望者の
キャリアアップ支援

東京女子医科大学病院 看護部では、中途入職の方と復職をめざす方に、経験や現在の状況に合わせた個別の学び直し支援を行っています。配属前後のオリエンテーション、OJT、振り返り面談を段階的につなぎ、現場で活きる力へ結びつけます。患者さんの安全・安心な看護を、私たちと一緒につくっていきましょう。

転職・復職を検討されている方へ
看護師の業務のようす

看護補助者について

看護補助者

看護補助者とは、看護が提供される場において、看護チームの一員として看護の専門的判断を要しない療養上の世話業務及び診療補助に関わる周辺業務を行う人のことです。当院の看護補助者とは、病棟クラーク・看護助手をいいます。資格をもたなくても働けるため、未経験の方でも大丈夫です。

主な業務内容

医療行為にあたる業務はありません。看護師と協働して以下の業務を行っています。

生活療養に
かかわる業務
  • 病床および病床周辺の清潔・整理整頓
  • ベッドメーキング、リネン管理
日常生活に
かかわる業務
  • 清潔に関する世話(清拭やシャワー介助・洗面や口腔ケア・洗髪・更衣など)
  • 食事の配膳・下膳・食事介助
  • トイレ介助・おむつ交換介助・体位変換介助
  • 患者さんの見守りや歩行付き添い
  • 検査等の車いす・ストレッチャーの移送
診療に
かかわる業務:
電話やナースコール対応
  • 検査・処置に必要な物品や書類・伝票の搬送
  • 補充や整理、看護用具などの準備や点検
  • 患者さんの入退院などの対応

研修について

部署に配属になる前に、入職時の研修があります。看護補助者の心得や業務について、車いすの搬送、ベッドメーキング、院内のよく行く場所の案内、医療安全のオリエンテーションを行い、業務のイメージをつけてもらってから、部署への配属となります。
手指衛生や業務内容についても説明します。配属後は、部署で先輩から教えてもらいながら、業務を習得していきます。
年1回、全員必須の研修や、その年ごとに、「安全な付き添い歩行介助と注意点』「認知症の知識・対応の仕方』など、業務だけではなく、日常生活にも役立つ内容の研修も行っています。

よくある質問

必須研修について

  • 必須研修とは何ですか?

    臨床看護実践ステップ1(新人看護職員研修)~臨床看護実践ステップ3(キャリアラダーレベル新人~入職3年目頃)までの研修のことです。該当の方は必ず受講する研修になります。

  • 新人看護職員研修はどのように進みますか?

    研修は、入職時研修から始まり、1か月、3か月、8か月、まとめ研修と年間を通して実施時期を決めて行います。

  • 臨床現場での新人看護職員支援はどのように行っていますか?

    入職直後はシャドウイング(約1か月)→プリセプターシップ(約3か月)→チーム支援の順で段階的に支援を行います。

  • 学びの評価やフィードバックはどのように行われますか?

    臨床現場のOJTと研修のoff-JTが連携して実践につながるように支援しています。キャリアラダー×技術チェック×定期的な面談で成長を可視化します。

選択研修(必須研修以外)について

  • 必須研修以外にどのような研修がありますか?

    キャリアラダーレベルに合わせた選択研修があります。(院内研修 キャリアラダー別 院内研修 参照)自身の関心のある研修や役割を担うための研修を選んで受講することができます。外部講師を招く等、受講者のニーズに合わせて研修を行っています。

キャリアアップ支援について

  • キャリアアップ(資格・研究・横断活動)の支援はありますか?

    選択研修に加え、専門看護師・認定看護師・診療看護師、院内資格(エキスパートナース等)への挑戦を支援します。緩和ケア/NST/RST/各リンクナースなどの横断活動への参画も学びの一環として位置づけます。また、教育機関でもある大学病院として、教員とも連携し、研究支援等を行っています。

院内研修参加について

  • 参加するにはどうすればよいですか?

    所属長と相談の上、研修申込みを行います。

  • 院内研修は勤務になりますか?受講費はかかりますか?

    院内研修は、各年1つの研修は原則勤務扱いとなります。基本費用負担はありませんが、一部外部講師が行う研修は受講費が必要な研修があります。
    ※看護職研修支援予算が使用できます。

  • 受講費等の研修支援はありますか?

    看護職員は、看護職研修支援予算の申請が可能です。院内外の研修や学会参加等に関して申請できますので、ご活用ください。

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私たちは心から
応援します

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https://www.twmu.ac.jp/recruit-nurse/internship/index.html
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