卒後臨床研修センターだより

さまざまな説明会やオリエンテーション、学会に参加する研修医たち。
貴重な体験報告や、臨場感あふれる行事の様子など月毎にお知らせします。

2014年2月号

初期研修中に出会った医師について

 -ロールモデルとして学ぶこと-

卒後臨床研修センター 2年次研修医 金山雄樹

 当院で初期臨床研修をさせていただき、多くの先生方にさまざまなことを教えていただいた。先生方、メディカルスタッフの皆さんから学ぶ所は多く、医師としての心構え、検査の意味、実際の手技など、たくさんのことを学ばせていただいた。なかでも、特に印象に残っているのは、内科で研修しているときに出会った医師である。

 

 先生は、常に新しい論文や本を積極的に読んでいて、どのような検査をするにも、エビデンスを考えて行動し、曖昧な経験や勘などで判断することはしなかった。カンファレンスでも自分の言動に常に責任を持って発言しており、自分に非があれば、それを素直に認めていた。とは言え、机上だけで仕事をするわけでなく、足しげく患者さんの元へ通っており、研修医のことも常に気遣ってくださった。病態が良くなれば患者さんと一緒に喜び、また、患者さんが求めればお互いが納得できるまで丁寧に説明を行っていた。非常に忙しいなかでも、私が画像の読み方や治療方針について尋ねると、丁寧に教えてくださり、資料や論文などもコピーして一緒に渡してくださった。

 

 医師として患者さんを治療するうえで、やはりエビデンスは重要である。今、目の前にいる患者さん、これから出会う患者さんに最良の医療を提供するために、日々の研鑚を怠ることはできないし、曖昧な経験や古い知識で患者さんに不利益をもたらすことはできない。日々、努力するからこそ、患者さんと気持ちを共有でき、一緒に喜び考えることができるのだろう。また、後進の教育に力を注ぐということも、非常に重要なことである。自分一人で救うことのできる患者さんの数にはどうしても限界がある。しかし、後進を育てることで、より多くの患者さんに、より良い医療を提供できるからだ。

 

  この初期臨床研修中にご指導いただいたすべての先生方に感謝し、学んだことをこれからの医師としての人生で活かしていくことができるように、研鑚を積んでいきたい。このような目標となる先生方に出会うことができ、医師としての第一歩をこの病院で踏み出せたことは、非常に幸せなことであったと感じている。

卒後臨床研修センター 2年次研修医 北村瑛子

 この2年間はさまざまな診療科をローテートして多くの症例を学び、貴重な経験を積んだ。辛かったこと、苦しかったこと、大変勉強になったこと、感銘を受けたことなど、思い出せないほど多くあり、とても充実した2年間であった。どの診療科の先輩医師も熱心に指導してくださったが、最も印象を受けたのは内科で働く女性医師であった。

 

  その科は死期を迎える患者さんが多く入院している診療科であり、それぞれの患者さんが長い闘病生活を送り、苦痛や悩みを抱えていた。そのなかで、先生は時には強く励まし、時には患者さんに寄り添い、死への不安を共有していた。先生に支えられ、涙しながらも必死に病気と闘っている患者さんの姿があった。今まで、どの診療科を回っていても、私は死を迎える患者さんに対し、病状説明や告知などが苦痛であった。情をもって接してしまうと、私自身が辛くなり苦しかった。逆に、距離を取って患者さんに接すると、医師の仕事を中途半端にしているようで辛く、家族への対応も上手くできずにいた。医師である以上、可能な治療があれば患者さんの命を救いたい。患者さんの死に直面するのは、逃れられるならば逃れたいのが正直な気持ちである。

 

 優しさと強さを持ち、多忙な生活を送りながらも、一人ひとりの患者さんへ丁寧な配慮を行う先生に心を奪われた。自分が将来何科に進むのかは、まだ分からないが、先生のように患者さんと関わっていきたいと感じた。また、積極的に病態について指導してくださり、大変勉強になった。

 

  ほかにも、研修初期に点滴や患者さんへの接し方を一から教えてくださった後期研修の内科医師や、外科で救急手術をもろともせずに働くガッツのある女性医師など、自分にはない面を持っていて、見習いたい医師はどの診療科にも多くいた。それぞれの医師の良いところを吸収し、臨床的にも技術的にも優れた医師になることが目標だ。

この2年間を振り返って、医師という仕事は想像以上に大変で、挫折もたくさんあり、自分の未熟さや限界を痛感することも多かった。しかし、さまざまな診療科を回った経験を活かし、来年からの研修生活に役立てていきたいと思う。

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