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ご挨拶


東京女子医科大学は医工連携・産学連携の歴史が長く、特に我々はこれまでに多くの企業との共同研究実績があります。代表的なものとして、オープンMRIを手術室内に導入した術中インテリジェント手術室の構築があり、悪性脳腫瘍摘出手術において極めて優れた治療成績を残してきております。また、インテリジェント手術室を中心とした、MRI対応顕微鏡や手術台等の開発や、覚醒下手術支援装置、薬剤併用医療機器PDTレーザ装置の医師主導治験による承認など、ニーズ探索から薬事承認を得るまでのプロセスを企業と共に経験してきています。しかしながら、たとえ最高の技術を有している医療機器も、販売戦略、保険戦略を含めた展開を事前に練っておかないと、そう易々と市場に出すことはできない事実があります。

我々は2014年度から2018年度に渡りAMED国産医療機器創出促進基盤整備等事業において人材育成プログラムを実施してきました。本事業では医療機器、特に治療機器の開発を最後までやり切る人材“Finisher”を育てるための座学・実学融合プログラムを実施し、のべ4,800人を超える方々(主に企業)が参加しました。Finisherとは、企業において開発品を利益に変換するための総合的な能力を持った人のことを指します。企業においてどのような立場にいても、医療機器の場合はその全てのプロセスにおいて押さえるべき重要な点があり、それらを把握しているだけでも大きな開発力の差となります。

今年度より、AMED次世代医療機器連携拠点整備等事業に採択され、本学では『世界産品創出のために医工融合Finisherを練成する新結合拠点整備事業』として実施します。前事業の継続事業として位置付けられていますが、我々はこれまで実施してきたプログラムの見直しを図り、セミナーの高度管理医療機器への重点化や、介護老人保健施設や他採択拠点との連携による幅広い診療科・フェーズの臨床現場見学の実施等を予定しています。『世界産品創出』をテーマとして掲げ、知財戦略やビジネス戦略など世界を見据えた視点を持つことにも注力していきます。

本事業に医療機器開発を行っている/関心がある皆様がより多く参加し、自由闊達に議論し交流することにより、世界で活躍する日本発の新たな医療機器が創出されることを強く期待します。そして我が先端生命研が特に同業・異業者の多様な職種の方々が集まることで、ネットワークが広がり、新たな日本発のイノベーションが創出される場でありたいと思っています。

業種・職種を問わず、医療機器に関心のある方の多くにご参加いただければ幸いです。意欲の高い皆様に本事業で出会えることを楽しみにしています。

事業推進責任者
東京女子医科大学 先端生命医科学研究所 先端工学外科学分野
教授 村垣 善浩