便通外来のご案内
~お腹の悩みから解放され、軽やかな毎日へ~
便秘の有病率は全人口の約10%といわれ、非常に一般的な疾患です 。近年では、検査で異常がないにもかかわらず便通異常や腹痛が続く「過敏性腸症候群(IBS)」の知名度も上がっており、本邦では10〜15%程度の方が罹患していると考えられています。
2020年代に入り、一部の主要な治療薬が出荷停止・販売停止になるなど、治療の選択肢に不便を感じている方も少なくありません 。当外来では、最新の医学知識と古くからの漢方の知見を融合させ、便通異常にとどまらない「心身全体のQOL向上」を二人三脚で目指します。
当院の特徴
1. 全身を整える漢方アプローチ
漢方薬は古来より便通異常に用いられており、バリエーション豊かな処方が存在します。
- 高い有効性:下痢型IBSに対して、一般的な治療薬よりも漢方薬(桂枝加芍薬湯)が有効であったという報告もあります。
- 随伴症状の改善:体質に合わせて用いることで、腹痛や膨満感だけでなく、他の随伴症状も併せて改善することが期待できます。
2. 多彩な漢方処方(煎じ薬への対応)
一般的なエキス製剤(粉薬)だけでなく、よりお一人おひとりの病態に深く寄り添える「煎じ薬」にも対応しています。
- 煎じ薬:複数の生薬を組み合わせ、ご自宅で煎じて服用いただく本格的な漢方薬で、細やかな調整が可能です。
3.西洋医学とのハイブリッド治療
漢方薬を中心として、状況に応じて西洋薬の併用も柔軟に行います。
- 適切な医療連携:診察の結果、現代医学的な精密検査や専門的治療を優先すべきと判断した場合は、速やかに女子医大本院などの関連施設や他の医療機関をご紹介いたします。
診療の流れ
- 事前準備(WEB問診):来院前にWEB問診を入力いただき、睡眠や他の不調の頻度・程度を伺います(再診時も毎回伺います)。
- 初診・検査:来院後、IBSSI-J(日本語版過敏性腸症候群症状重篤度尺度)で重症度を確認し、診察を経て最適な漢方薬を処方します。
- 再診(約2週間後):お薬との相性や副作用の有無を確認します。
- 効果判定(約4〜6週間後):再度IBSSI-Jを記入いただき、治療の効果を詳しく判定します。
- 継続的な調整:以後、月1回を目安に通院いただき、その時々の状態に合わせて処方を微調整し、着実な改善を目指します。
メッセージ
便通の悩みは、日々の生活の楽しさを損なう大きな原因となります。「体質だから」「いつものことだから」と諦めず、まずは一度当院にご相談ください 。これまでの文献と最新の知見を踏まえ、あなたが本来の健やかさを取り戻せるよう、誠実に向き合ってまいります 。
統括担当医師 宮川亨平