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2026.4 更新
NIPT(非侵襲的出生前遺伝学的検査)をご検討中の方へ
東京女子医科大学 ゲノム診療科はNIPT(非侵襲的出生前遺伝学的検査)を実施しています。
当院は、日本医学会 出生前検査認証制度等運営委員会 ※1 により認証 ※2 された基幹施設 ※3 です。認証施設では、遺伝カウンセリング体制や検査の質、結果後の支援体制が一定の基準を満たしていることが担保されています。
NIPTを含む出生前検査は、お腹の赤ちゃんの状況を正確に把握し、将来の予測をたて、妊婦さんとパートナーがどのような家族を築いていくかを考えるためのものです。したがって、全員が受ける妊婦健診とは異なり、それぞれの妊婦さんとパートナーが受けるか受けないかを個別に検討することが必要です。
私たちは、検査を受けたほうがいいのか、受けるならどんな検査を受ければいいのかなど、疑問や悩みを伺いながら、妊婦さんとパートナーに寄り添った支援をいたします。それぞれの妊婦さんとパートナーが検査について正しく理解し、十分に検討をしていただいた上で納得して受検の判断ができるよう、適切な情報を提供し一緒に考えて参ります。
・検査で何が分かるのか/分からないのか
・結果を受け取ったときにどのような選択がありうるのか
といった点も含めて整理しながらご支援します。
※1 出生前検査を受ける妊婦さんとパートナーへのサポート体制、遺伝カウンセリングや検査の質・正確さをより確かなものにするために設立された組織。NIPT実施施設の認証を通じて遺伝カウンセリング体制を管理するほか、医療機関・行政と連携し、妊婦さんとパートナーへの適切な情報提供を行っている。
※2 認証制度の詳細や、認証制度一覧は こちら でご覧いただけます。
※3 同運営委員会が策定した、「NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設(医療機関・検査分析機関)認証の指針」の要件を満たし、かつ、自施設でNIPTの実施と検査後のフォローまですべてに対応可能な施設のこと。
NIPTとは
出生前検査にはいくつかの種類があり、NIPTはその中の一つです。
NIPTは、妊婦さんの血液中に含まれる赤ちゃん由来の細胞遊離DNAを分析し、染色体の数の変化があるかどうかの「可能性」を調べる検査です。
- 非確定的検査であり、確定的検査(羊水検査)を受けるかどうかを判断するためのものです。
- 結果が陽性の場合には、羊水検査などの確定的検査が必要となります。
- 検査で調べるのは、21トリソミー(Down症候群)、18トリソミー、13トリソミーの3つの疾患のみです。
NIPTの特徴
メリット
- 採血のみで行う検査であり、流産のリスクを伴う侵襲的検査とは異なります。
- 妊娠初期(10週0日)から受けることができます。
限界・注意点
- 赤ちゃんの生まれつきの病気をすべて診断できる検査ではありません。
- お腹の赤ちゃんに染色体の数の変化がないにもかかわらず、NIPTで「陽性」の結果が出ること(偽陽性)があります。
- 実際に染色体の数の変化がある場合でも、「陰性」の結果が出ること(偽陰性)があります。
- 判定保留(結果を正しく判定できないこと)となる場合があります。
- NIPTの結果のみで確定診断はできません。
遺伝カウンセリングについて
当院では、検査の前後に遺伝カウンセリングをお受けいただきます。原則、妊婦さんとパートナーご一緒での来談をお願いしております。
遺伝カウンセリングでは、たとえば、妊婦さん、パートナーからの以下のようなご相談にお応えしております。遺伝に関する専門職である臨床遺伝専門医・認定遺伝カウンセラーを中心として、それぞれのニーズに応じて公認心理師や 出生前コンサルト小児科医 も含めた多職種で連携し必要な医療や支援につなげていきます。
検査前のご相談の例
- 超音波検査でみつかった赤ちゃんの症状について知りたい
- ご自身やご家族の病気が赤ちゃんに影響するかを知りたい
- NIPTや他の出生前検査の内容、限界、結果の意味を知りたい
- 出生前検査を受けるかどうか、受けるならどの検査が良いかを一緒に考えてほしい
- 妊娠・出産・子育てに関連する悩み、不安を相談したい
- 赤ちゃんについてパートナーとよく話し合う場を持ちたい
検査後のご相談の例
- 妊娠の継続について検討する際に、専門家からのサポートを受けたい
- 疾患があるとわかった赤ちゃんをどう育てていけば良いか一緒に考えてほしい
遺伝カウンセリングは、私たちが出生前検査をお勧めしたりお止めしたりするものではありません。妊婦さんとパートナーが、ご自身の考えに基づいて、検査を受けるか受けないかを考えていただくお手伝いをするものです。また、結果を受け取った後にも、妊婦さんとパートナーの選択を最後までサポートいたします。どのような選択も尊重されるべきものであり、私たちはその意思決定を支援します。
● 臨床遺伝専門医:山本 俊至、荒川 玲子、伊藤 万由里、加藤 環、松尾 真理、山内 あけみ
● 認定遺伝カウンセラー:浦野 真理、佐藤 裕子、清水 舞
● 出生前コンサルト小児科医:山本 俊至、下村 里奈、荒川 玲子、伊藤 万由里、山内 あけみ
NIPT外来の予約手順
-
事前に「 一緒に考えよう、お腹の赤ちゃんの検査 」のサイトをよくご覧ください。
こちらには、お腹の赤ちゃんの検査に関する詳しい情報や、検査を受けた人・受けなかった人の声、子どもとの暮らしについての情報が提供されています。 - NIPT問診票 を印刷してご記入ください。
-
産科担当の先生へ診療情報提供書をご依頼ください。
● 東京女子医科大学病院で妊婦健診を受けられている方
→ 産科担当の先生にNIPT希望の旨をお伝えいただき、ゲノム診療科宛に院内紹介状を依頼してください。● 他院で妊婦健診を受けられている方
→ かかりつけの産科の先生に 当院NIPT「診療情報提供書」 の必要事項をご記入いただいてください。 - ご希望の日時をご準備の上、ゲノム診療科予約専用番号(03-5269-7509)へお電話ください。
NIPT外来受診の流れ
遺伝カウンセリング(初診)
- 個々の妊婦さんとパートナーの状況に沿った情報提供と意思決定支援を行います。
- NIPTを受けるかどうかについてご検討いただきます。
- NIPTをご希望される場合には、同意書を作成し、採血を実施します。
↓
遺伝カウンセリング(結果説明)
- 結果とその意味についてお伝えします。
- 必要に応じて、確定的検査や心理社会的支援につなぎます。
検査後の選択まで支える体制
- ゲノム診療科には専任の公認心理師が在籍しており、検査前後に限らず、妊娠・出産に関するご不安や悩みについて継続してご相談いただけます。
- 当院では、NIPTの結果に応じて必要となる確定検査(羊水検査)や、その後の医学的対応について、産科と連携して施設内で一貫した対応が可能です。また、妊娠の継続・中断いずれの選択においても、医学的管理および心理的支援(グリーフケアを含む)を行える体制をとっています。
- さらに、出生前コンサルト小児科医、NICU、小児科などと連携し、胎児に合併症がある場合の周産期管理から出生後の医療体制の構築まで、切れ目のない支援を提供しています。
持ち物
- 産科で記載いただいた「診療情報提供書」(他院で妊婦健診を受けられている方のみ)
- NIPT問診票(自宅でご記入いただき、お持ちください)
- 身分証明書・保険証など(自費カルテ作成、氏名漢字等の確認のため)
費用
※保険診療扱いができませんので、全額自費負担になります。
| 遺伝カウンセリング(初診) | 20,000円 |
|---|---|
| NIPT検査料 |
105,000円 (税抜き) |
| 遺伝カウンセリング(結果説明) | 6,000円 |
|
他院で出産予定の方: お持ちいただいた診療情報提供書への返信・文書代として |
5,000円 |
お会計は現金またはクレジットカードでの支払いが可能です。
ご来院いただく場所
総合外来センター5階 特別診察室へお越しください。
受付は5階特別診察室受付でいたします。1階正面総合受付では受付しないでください。
5階へ行くエレベーターは建物の奥側にあります。1階案内でエレベーターの場所をお聞きください。
各種書式
青字をクリックすると書式やファイルをダウンロードできます。
FAQ
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なぜ遺伝カウンセリングなしで検査を受けられないのですか?
出生前検査をご検討いただく際には、結果の理解やその後の選択において、十分な情報提供と支援が重要だと考えているためです。
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なぜ3つの疾患のみしか調べないのですか?
上記以外の疾患に対するNIPTは、検査精度が十分に検証されておらず、医学的な意義が確立していないからです。国際的なガイドラインにおいても、上記以外の疾患に対するNIPTは推奨されていません。
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出生前検査に対してどのような立場でいますか?
私たちは、障がいの有無にかかわらず、すべての人が尊重されることを大切にしています。出生前検査においても、特定の価値観に寄らずに、それぞれの方の考えに寄り添って支援して参ります。
お問い合わせ
ゲノム診療科 予約専用電話
受付 月~金 9:00~17:00
※時間帯により電話に出られない場合がありますので、 ご容赦ください。

