免疫隔離膜を用いた間葉系幹細胞治療の開発
間葉系幹細胞が分泌する因子には、炎症抑制、血管新生、免疫調整などの効果があり、これらは炎症性疾患に対する再生医療において注目されています。私たちは、この分泌因子を透過させつつ、炎症細胞の侵入を防ぐ「免疫隔離膜デバイス」を、株式会社クラレと共同開発中です。このデバイスでパックされた間葉系幹細胞シートを用いて、移植後の治療効果を長期間持続させる技術を確立し、新しい再生医療の実現化を目指しています。

間葉系幹細胞移植による筋ジストロフィー療法の開発
筋ジストロフィーは、筋肉が徐々に衰えていく進行性の遺伝疾患です。なかでもデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)は最も多い型であり、国内では10万人あたり3~5人が罹患するとされています。
間葉系幹細胞(MSC)は、組織の修復や炎症の抑制に関与することが知られており、DMDの新たな治療法として期待されています。当研究所では、本学小児科および実験動物研究所をはじめ、東京大学、明治大学、(株)京都動物検査センターと共同で、DMDモデル動物を用いて、増殖能と分化能を有するMSCの生体内移植による病態改善への寄与について評価しています。本研究を通じて、MSC移植の効果を適正に評価し、将来的な臨床応用へとつなげることを目指しています。





