細胞シートによる再生医療研究

 酵素を用いずに剥離回収する「細胞シート」は、生体糊の役割をする接着タンパクが保持されています。このため貼付するだけで生体組織に移植することができます。細胞シートの本特性を利用して、さまざまな組織・臓器の再生医療を展開しています。学内外の医師、基礎研究者がTWInsに集い、理工薬学系研究者・企業研究者とも一体となって、細胞シート技術を基盤とした革新的な再生医療の実現に向けて研究開発を進めています。

糖尿病に対する再生医療

 糖尿病は、インスリン分泌不全やインスリン抵抗性により、全身にさまざまな合併症を引き起こす疾患です。当研究所では、温度応答性培養皿を用いて、インスリンを分泌する膵島細胞を効率的に移植できる細胞シートの研究開発を進めています。現在、膵島細胞、間葉系幹細胞、血管内皮細胞の3つの細胞を組み合わせた「血管誘導膵島細胞シート」を用いた糖尿病の根治治療法の開発に取り組んでいます。

虚血性脳疾患に対する再生医療

 本学脳神経外科と共同で、脳血管障害への新規治療開発を行っています。これまでに、ラット脳梗塞モデルに対して他家間葉系幹細胞シートを移植し、虚血脳における血管新生と神経再生を誘導できることを明らかにし、行動障害の改善につながる事を報告しました。現在、脳梗塞や血管性認知症に対する臨床応用を目指して研究を進めています。

線維芽細胞シートによる肺気漏閉鎖法

 肺切除後の合併症の一つである肺気漏を完全に予防する術式は開発されていません。本学呼吸器外科と共同で、線維芽細胞シートが術後気漏防止のバイオシーラントとして有効であることを明らかにしました。自己皮膚由来線維芽細胞シート移植による肺気漏閉鎖治療の確立を進めています。

PAGE TOP