がんセンターについて

  

    倉持 英和
             がんセンター病院部門長
                  化学療法・緩和ケア科准教授

 東京女子医科大学病院では、診療科単位での縦割りの治療にこだわらない横断的な組織として平成19年に院内にがんセンターを設立しております。がんセンターの役割は、がん診療のために必要な設備や制度を整え、がん診療を行っている患者様への肉体的、精神的なサポートを行うとともに、医療スタッフへの教育を行うことにあります。

 がんセンターは6つの部署(室)を中心に成り立っています。簡単な各室の役割は以下の通りです。

 ①外来化学療法室:外来患者の化学療法の管理を行います。安全に質の高い化学療法が行えるように検討しています。
 ②
緩和ケア室:痛みや苦痛などの肉体的症状の緩和、がん治療に伴う精神的、社会的な悩みなどの精神面のサポートを行います。
 ③
レジメン審査室:化学療法の薬剤の組み合わせ(レジメン)の管理を行います。レジメンは登録制であり、申請後に専門のメンバーによる審査を行うことにより、エビデンスと安全性データに基づいた適切なレジメンを選定しています。
 がん患者相談室:がん治療に関する患者様やご家族からの相談に対応します。治療内容に関する悩みや精神的、経済的な問題などに、精神科医師、看護師や社会福祉士(ソーシャルワーカー)が対応しています。
 ⑤がん研修室:多職種、多診療科で患者の治療について議論するキャンサーボードを主催したり、院内でのがん治療に関連する勉強会を主催したりしています。
 ⑥
がん登録室:院内で診断、治療をうけたがん患者さんの登録、調査を行います。

 それぞれの室のメンバーは医師、薬剤師、看護師、理学療法士、栄養士、社会福祉士などの多職種で構成されており、それぞれの職種の専門性を生かしながら活動を行っています。

 このような部署が役割を果たしながら、診療科によるがん治療をサポートしていきます。安全で満足度の高い治療をお届けしていくことを常に考えていきたいと思います。

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