卒後臨床研修センターだより

さまざまな説明会やオリエンテーション、学会に参加する研修医たち。
貴重な体験報告や、臨場感あふれる行事の様子など月毎にお知らせします。

2017年4月号

臨床研修修了証書授与式

卒後臨床研修センター

 3月30日(木)16時から、総合外来センター5階大会議室において、医療練士研修生と初期臨床研修医医科第12期生・歯科第11期生の修了証書授与式が行われました。

 平成28年度の修了生は、医療練士研修生95名、初期研修医医科57名、歯科7名の合計159名となりました。今年は、大月市立中央病院の野村 馨研修センター長と埼玉県済生会栗橋病院の長原 光病院長より、来賓のご挨拶をいただきました。その後、修了生一人ひとりに、本学オリジナルの臨床研修修了証明書と初期研修医には厚生労働省指定の臨床研修修了証が授与され、それぞれ集合写真を撮影して授与式は滞りなく終了しました。
 初期研修医の後期研修科は、内科系18名、外科系13名(産婦人科2名を含む)、その他26名です。医科修了生の内39名が、引き続き本学(関連施設を含む)にて研修を行います。


 なお、平成17年度より、修了式で指導医バッジ授与を行っており、平成28年度は27名の指導医に授与されました。また、各診療科指導医の先生方も出席していただきありがとうございました。来年の第13期生の授与式にも多くの指導医のご出席をお待ちしております。

 平成29年度採用第14期生は53名(本学卒34名、他大学卒19名)です。今後とも、ご指導のほど、よろしくお願いいたします。

初期臨床研修を終えて<修了式挨拶>

初期臨床研修医第12期生 中野辰憲

 春の柔らかな日差しが感じられる今日このごろ、東京女子医大病院研修医第12期生の初期研修修了式を無事迎えられたことを、大変嬉しく感じております。
 思い返しますと2年前、国家試験に受かった喜びと、医師となる自覚に身の引き締まる思いを感じたことが昨日のことのように思い起こされます。新たな環境に緊張しながら入職し、オリエンテーションを経て各科に配属されて研修が始まりました。しかし、初めての臨床の現場ではメディカルスタッフの方や患者さんから「先生」と呼ばれる立場に立たされ、不安に押しつぶされそうでした。採血のやり方すらわからず、看護師さんからの質問には「上の先生に確認します」の繰り返しでした。 初めての当直は何をして良いか分からず一晩中上級医の先生に怒られて過ごし、心身ともに疲労困憊しながらようやく朝を迎えて安堵したことを覚えています。
 その後徐々に仕事にも慣れ、2年目からは後輩の研修医と一緒に研修していく中で、 それまでの自分の成長を感じると共に、まだまだ足りない部分を自覚するようになりました。初期研修医の2年間は、周りの環境によって特に影響を受けやすい時期であり、今後の長い医師人生の基盤となるものです。その2年間の研修で、多くの先生方やメディカルスタッフの方と出会い、医療に関してだけでなく、人間的にもいろいろなことを学ぶことができたことを感謝しています。ロールモデルとなる先生方とともに仕事をさせていただいた経験は、今後の貴重な糧となると思います。同時に、そうした様々な人との出会い、経験が自分にとって良いものになるか、悪いものになるかは、何をどのように学ぶべきかという自分自身の心がけにも大きく左右されると感じました。
 そして何より患者さんからもたくさんのことを教えて頂きました。患者さんを担当し診察する中で、患者さん1人1人に人格があり、 病気の捉え方や人生についての考え方がさまざまであることを痛感しました。ときに治療がうまくいかず、挫折を経験することもありました。一生懸命治療をしても救えない命があり、投げ出したくなることもありました。それでも元気になって退院されていく患者さんに「ありがとう」と 言われた時の喜びは、本当に医師になって良かったと感じる瞬間でした。今後成長して一人前になってからも、そうした医師としての原点となる気持ちを忘れずに、医療を実践していきたいと思います。
 研修が大変な時もありましたが、時には同期と愚痴をこぼしあい、支え合って、皆の力で乗り越えることができました。4月からはそれぞれ選んだ道を進むことになります。先の長い道であり、 期待と不安の入り混じった気持ちで一杯ですが、女子医大での経験を生かして、これからの医師としての長い人生に臨みたいと思います。

 最後になりましたが、私どもにご指導下さいました先生方、職員の皆様に研修医一同を代表して心より感謝を申し上げます。また女子医大病院の卒後臨床研修がより一層よいものになることを願ってご挨拶とさせていただきます。2年間本当にありがとうございました。

初期臨床研修医第12期生 任 芝杏

 2年間の研修を終え、今日この日を迎えられた事を、心より嬉しく思います。
 やっと医師国家試験に合格し、患者さんやメディカルスタッフの方に初めて『先生』と呼ばれ、これから始まる医師としての未来に胸が躍ると同時に、その言葉の重みに言いようのない不安を覚えた日のことを、つい最近のことのように思います。
 女子医大での研修は想像以上にハードで、雑務も多く『何でこんなことしているのだろう』とか、『こんなことしていて本当に医師として成長できているのかな』と思うこともありました。そんな辛い研修も乗り切ることができたのは、切磋琢磨した同期がいたからです。治療がうまくいかずに悩んだり、自分の不甲斐なさにこっそり泣いた日もありました。どこで聞きつけたのか、そんな日にはロッカーに激励の言葉が貼られてたり、『こうすればいいんじゃない?』とアドバイスをくれたりしました。そんな同期の思いやりに何度救われたことか分かりません。また、医師としても社会人としても何もできなかった私たちに、一から指導してくださった先生方には、本当に頭が上がりません。研修生活を通じて、苦楽を共にできる同期、心から尊敬できる先生方に出会えたことは何ものにも代えがたい宝物です。
これから私たちは各々の道に進んでいくことになります。日ごとに細かく、深くなっていく医学の全領域を一人で極めるのは不可能です。しかし、こんなにも素敵な沢山の同期がそれぞれの分野で活躍していくのだと思うと、なんだか安心できます。私も『この領域のことなら任に聞いてみよう』と思われるような医師になれるように、4月から始まる新しい生活を頑張っていこうと思います。
 最後になりましたが、医師を志したその時から変わらず支援し続けてくれる家族、私たちの研修が有意義になるようにご尽力してくださり、時にはたくさんの愚痴を聞いてくださった川名センター長、研修センターの事務の方々に心よりお礼申し上げます。ありがとうございました。

 

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