インタビュー

卒業生

最初に身につけた事は忘れない

豊田つね

元立川看護専門学校 副校長

1974年卒業

私が看護学校に入学したのは、准看護制度廃止が叫ばれた時代に、准看護学校が昼間2年制の進学コースに移行された時でした。知識・技術は勿論、女子医科大学の理念である「至誠と愛」の精神を基に人間関係や看護婦としての資質の大切さを教えていただきました。

 看護学校に配属後は、全体の流れの把握および教員としての姿勢、教員研修の受講、学生からは実習、研修旅行、行事等を通し多くの刺激を受け成長させてもらいました。今でも「批判するのは簡単、その内容をどう生かすか?」の言葉を大切にしています。
 立川市が昼間の定時制を開校、再び教員として携わりました。開校間もない新カリキュラム、定時制から全日制に変更等変化が著しかったです。就任2年後、係長、副校長と役割が進み、文書作成やPC決済も重なり看護職から事務職に転向した気分でした。この時も“至誠天に通ず”の言葉を思い出し、質の向上のため、実習先の調整、議会への対応と励みました。

 現在は、地元で日本語のボランティアをしています。入国者は当初に比べ3倍以上で職種や年齢、出身国も様々です。担当している看護師の言葉を紹介します。8年位前にインドネシアから来日し、看護師国家試験に合格、現在リーダーをしています。「日本の看護の質は素晴らしい。でも、話を聞く態度や自分の失敗を自ら申し出ない人がいる。私が変な外人だから仕方ない」と言われたことがありショックでした。人種差別なく、大切なことは相手に向き合う姿勢ではないでしょうか。

 仲間から、他人に頼まれたら“いや”と言えないのよね。と言われながら定休なしで楽しく過ごしています。何事も基本は大切で、最初に身につけた事は忘れないものですよ!!