ブックタイトルSincere No.11 2019.1

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概要

Sincere No.11 2019.1

調布市は映画の撮影所を擁する文化都市として知られるが、2001年に東京スタジアム(ネーミングライツにより2003年から味の素スタジアム、地図?)が開業し、スポーツ都市としての側面も持ち合わせるようになった。2017年には武蔵野の森総合スポーツプラザもオープンし、味の素スタジアムを中心とした一角は“スポーツのメッカ”として注目されている。味の素スタジアムでは、日頃見ることができないスタジアムの舞台裏に潜入できる「スタジアムツアー」(問い合わせ先:          0 4 2 - 4 4 0 - 0 813(株)東京スタジアム   事業課)も行っている。味の素スタジア大温室の人気コーナー・ベゴニア室。ムのフィールド(提供:(株)東京スタジアム)。●住所:調布市下石原3-45-1●電話:042-484-2626(代)●診療科目:救急科、脳神経外科、整形外科、消化器外科、内科、産科・婦人科、泌尿器科、麻酔科、リハビリテーション科、健診部門、透析室●休診日:日曜・祝祭日●地図:?調布病院16 Sincere|No.11-2019調布病院は、東京女子医科大学の前身である東京女子医学専門学校を卒業した杉崎千登子氏が、1953年に51床の結核病棟を開設したのが始まりである。開設に際し、千登子氏が女子医大の創立者・吉岡彌生先生にその旨報告したところ、「とても良いことをしますね」と、お褒めの言葉をいただいたという。その後、病棟や外来棟を増築するとともに、人工透析の開始やCTスキャンを導入して脳外科を設けるなど診療部門も増やし、88年に個人病院から医療法人社団桐光会調布病院に改組した。91年に千登子氏の次女である杉崎那美子氏が院長を継ぎ、93年に千登子氏が亡くなってからは桐光会理事長も兼務することとなった。そして2012年、那美子氏の長女・山田亜矢氏が院長に就任した。この間、94年に介護老人保健施設「フロリール調布」(80床)、99年に調布訪問看護ステーションを併設。また、同年にMRIを導入し、長期療養型病棟(22床)もオープンした。さらに、2004年には姉妹施設として特別養護老人ホーム(80床)、デイサービスセンター、地域包括支援センター、居宅介護支援事業所を開設。近年は整形外科とリハビリテーションの充実を図り、医療・介護・福祉の一大統合施設を築き上げるに至っている。このように調布病院は、常に時代のニーズを読みながら地域住民に信頼される医療機関として歴史を刻んできた。杉崎理事長は「母の口ぐせだった“バスに乗り遅れないように”という教えを実践してきました」といい、山田院長は「子育て世代と高齢者層が混在した地域特性にふさわしい医療・福祉の提供に努めています」と強調する。いうまでもなく杉崎理事長と山田院長は女子医大出身であり、ともに初代の千登子氏と同様、産婦人科が専門である。現在、産婦人科には山田院長を含めて5人の医師がいるが、すべて女性で、このうち4人が女子医大の医局出身である。山田院長は1女1男の母でもあるが、長女が誕生したとき杉崎理事長は、「次の女性後継者ができてなにより」と嬉しさを隠しきれなかったという。小学校高学年になった本人も、「産婦人科医になって後を継ぎたい」と語っているとか。杉崎理事長も山田院長も、「ぜひ女子医大で学んでほしいですね」と相好を崩しながら声を揃える。調布病院はこれからも、“女子医出身者が活躍する病院”という伝統が引き継がれていくに違いない。女子医出身の親子3代が院長を継ぐ地域にやさしい病院杉崎那美子理事長(右)と長女の山田亜矢院長。ともに女子医大出身である。??? ?電気通信大学甲州街道深大寺通り中央自動車道京王線調布市役所??調布駅西調布駅飛田給駅調布飛行場京王多摩川駅布田駅文三鷹通り武蔵境通り京王多摩川線調布IC?       陣痛から分娩、回復期まで過ごすことができるLDR室。病院の外観(外来棟)。近くに撮影所があり、テレビドラマなどのロケ地として使われることも多い。