ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

シンシア No.6

医療研究最先端早期がんや膵・胆道疾患の内視鏡的治療、肝疾患研究でリードする消化器病センター内科東京女子医科大学病院「西病棟A」。ここは内科と外科が一体となった消化器病センターとして50年もの歴史を有し、数々の輝かしい功績を残してきた。その内科にスポットを当てる。消化器内科の徳重克年教授。年間15,000件の内視鏡検査を行いあらゆる消化器疾患に対応食道や胃、小腸、大腸、肝臓、さらに膵臓や胆嚢などの消化器病は、内科疾患の中でも患者さんの数が非常に多い領域である。女子医大消化器病センターの消化器内科は現在、消化器内視鏡科を含めて30人強のスタッフを抱え、「センター開設以来の“患者さん中心の医療”という基本精神の下、あらゆる消化器疾患に対応しているのが大きな特色」(消化器内科・徳重克年教授)だ。このため、消化器内科を訪れる患者数は全国でも有数である。内視鏡検査の実績がそれを如実に物語っている。上部消化管(食道・胃・十二指腸)内視鏡検査は年間約1万例、下部消化管(大腸・小腸)内視鏡検査は年間約5,000例にものぼっているのである。また、内視鏡的胆管膵管造影検査が年間数百例におよぶほか、カプセル内視鏡を含む小腸内視鏡検査も国内トップレベルの実績である。内視鏡室はもともと消化器病センター(現・西病棟A)内にあったが、総合外来センターの完成とともにその2階に移動。現在は女子医大病院中央検査部内視鏡室として稼働しているが、その実質的な運営は中村真一教授が率いる消化器内視鏡科が担っている。「消化器内科はこれまで、がんを発見するのが大きな役割でしたが、近年は早期がんであれば我々も内視鏡的治療を行っています」と、徳重教授は消化器内科の守備範囲が広がってきていることを強調する。中村教授も、「消化器内視鏡領域の進歩はめざましく、外科手術さながらの内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は優に年間100例を超えています」という。研修医と臨床実習の学生を含めて総勢40人以上が出席して行われたカンファレンス。06 Sincere|No.6-2016