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概要

シンシア 2014.No.1

至誠人医療の現場に携わった経験を生かし私にしかできない政策を提案していきたい東京女子医科大学出身の薬師寺みちよさんは、昨年7月の参議院議員選挙で愛知県選挙区から立候補し、初当選を果たした。医師として政治家として、どのようなテーマに取り組んでいるのかを伺った。最も衝撃的だった解剖実習薬師寺みちよ参議院議員私は小さい頃から父(前久留米大学学長・医学博士の薬師寺道明氏)に医師になるように育てられ、高校(福岡県立修猷館高校)も大学(東京女子医科大学)も父に勧められたところへ進学しました。修猷館高校は出身者に医学界で活躍する人が多く、私が在学していた当時は男子生徒が圧倒的でした。その中で、男性的な質実剛健の気風を身につけたと思います。一方、女子医大は右も左も前も後ろも女性ばかり。修猷館とのあまりの落差に、最初のうちは「場違いなところに来ちゃったかな」と思い、本気で大学を辞めようと考えたほどです。でも、それまで女性としての自分を見つめたことがなかったこともあり、ならば6年間、女子医大で女性の魅力を高めていこうと気を取り直しました。女子医大時代に最も衝撃的だったのは、やはり解剖実習です。神聖な場で、自分たちが直接ご遺体にメスを入れながら学ぶということの衝撃は、筆舌に尽くしがたいものでした。他の医大では男子学生がメスを入れ、女子学生はそれを見ているケースが多いと思います。でも、女子医大ではだれもが手を下さなければなりません。男性に頼ることなく、女性としての特性を生かしながら積極的・主体的に問題解決を図っていかなければならないというスピリットが、解剖実習を通じて養わ04 Sincere|No.1-2014