挨拶
私たちは内分泌臓器の外科治療を専門とするスペシャリストです。
- 甲状腺がん、甲状腺腫瘍、バセドウ病
 - 副甲状腺機能亢進症、副甲状腺がん
 - 副腎腫瘍(クッシング症候群、原発性アルドステロン症、褐色細胞腫)
 - 多発性内分泌腫瘍症
 
当科は1981年に初代教授である藤本吉秀先生が日本で初めて「内分泌外科」という教室を立ち上げました。その後、一貫して甲状腺、副甲状腺、そして副腎の手術を行う「内分泌外科医」を育てています。
内分泌外科で扱う疾患の大きな特徴は、悪性腫瘍はもちろんのこと、他にホルモン産生腫瘍であることです。ホルモン産生腫瘍は手術の前後で劇的にホルモン動態が変化します。それに速やかに対応するための周術期の準備は、疾患によりそれぞれ異なります。ホルモンの作用や周術期のホルモン動態の変化を理解しそれに対応できる、最適な外科治療を患者さんへ提供できるのが、我々「内分泌外科医」です。
また、我々には大学の教員としての役割もあります。その役割とは「臨床」、「研究」、「教育」の3つの柱から成り立っています。「臨床」においては過剰診断、過剰治療を避け、患者さんの生活の質に考慮し安心して治療を受けていただけるよう努めています。もちろん、拡大手術が必要な場合には、他科と連携をして安全な手術を心掛けています。

准教授 堀内 喜代美
「研究」については当科では臨床研究を主として行っています。日々の臨床から、各自疑問に感じたクリニカルクエスチョンからリサーチクエスチョンを練り上げ、得られる新たな知識が臨床に還元できるような研究を心がけています。
最後に「教育」です。大学での教育とは、学生への医学教育、研修医への外科研修教育、そして専門医を目指すための医局員への教育が含まれます。しかし全てに共通する教育の本質とは、相手とともに自分自身が成長することでもあると思います。
我々は臨床では患者さんから学び、研究では科学哲学を学び、教育では教えることによって、自分自身が日々学び成長していくのだと思います。フランスの詩人ルイ・アラゴンの有名な言葉に「教えることは希望を語ること、学ぶことは誠実を胸に刻むこと」とあります。当科でもこの言葉のように、若い先生方と一緒に希望を語り、研究を行うことで誠実さを学び、共に成長できる場でありたいと思います。
教室の沿革
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1981年
藤本 吉秀教授により開設
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1981年4月〜1992年3月
藤本 吉秀教授
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1992年4月〜2009年3月
小原 孝男教授
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2009年4月〜2023年3月
岡本 高宏教授
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2015年7月
第二外科と統合、「乳腺・内分泌・小児外科」
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2021年5月
「内分泌・小児外科」へ改編
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2021年12月
「内分泌外科」へ改編
 


主催学会
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1981年
第14回甲状腺外科検討会(箱根、藤本教授)
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1985年
第718回外科集談会(東京、藤本教授)
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1989年
第1回日本内分泌外科学会(東京、藤本教授)
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1989年
国際内分泌外科学会(Toronto、藤本教授)
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2001年
第34回日本甲状腺外科研究会(東京、小原教授)
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2005年
第17回日本内分泌外科学会(東京、小原教授)
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2018年
第849回外科集談会(東京、岡本教授)
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2019年
第31回日本内分泌外科学会(東京、岡本教授)
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2020年
第24回日本臨床内分泌病理学会学術総会(東京、岡本教授)
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2022年
第32回臨床内分泌代謝Update(東京、岡本教授)
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2023年
第18回アジア内分泌外科学会(東京、岡本教授)