東京女子医科大学
形成外科学教室紹介
形成外科とは
体表面を覆っている皮膚軟部組織(皮膚、脂肪、筋肉、神経)の障害を治療対象として
います。とくに顔面では皮膚軟部組織の損傷だけでなく骨折も対象としています。したが
って、以下のような幅広いジャンルの治療技術を提供しています。
- 1)指切断、やけどなどの体表面の外傷に対する緊急手術
- 2)唇顎口蓋裂、小耳症などの先天異常に対する段階的手術計画
- 3)頭頚部癌や乳癌など悪性腫瘍切除後の組織欠損に対する顕微鏡下に微小血管吻合を伴う遊離組織移植による再建手術
- 4)瘢痕(禿髪を含む)に対する組織拡張器(ティッシュエキスパンダー)を用いた再建手術
- 5)あざやしみなどに対するレーザー治療やケミカルピーリング
- 6)頭蓋顎顔面外科におけるシミュレーション手術とチーム医療
- 7)ドップラー超音波診断装置による深部静脈血栓症や下肢静脈瘤の診断と治療
また、形成外科は精神外科とも言われ、20年間気に病んでいた傷跡を形成外科的に治療
して、性格が明るくなり、前向きの姿勢で社会に出ることができるようになったと外来で
報告される患者さんも少なくありません。
高度先進医療
- 1) 実物大臓器立体模型を用いた手術計画
- CT(コンピュータ断層撮影)等の画像データから実物大立体モデルを作成し、手術方法の計画を立てる。陳旧性顔面骨骨折や頭蓋骨欠損、骨腫瘍などの術前治療計画を立案し、手術時間を大幅に短縮できる点で有用である。
- 2) 三次元形状計測による顔面の形態診断
- レーザ光を利用した三次元曲面形状計測を行い、顔面を中心とした変形性疾患に対し、より精密な治療計画を立てる。顔面骨骨折や血管腫、リンパ管腫による変形や顔面神経麻痺などの顔面運動障害などを定量評価し、術前手術計画に有用である。
厚生省の高度先進医療のページ http://www.mhw.go.jp/topics/koudo/tp1218-1.html
形成外科的皮膚縫合
形成外科では細い透明なナイロン糸や吸収糸を使って、真皮縫合を行いますので、術後
3〜5日で早期に抜糸ができます。したがって、縫った糸のあと(Stitch mark)は残りませ
ん。さらにアフタケアとして紫外線暴露やケロイド予防のためにテーピングによる後療法
を行い、皮膚表面を縫合した傷跡はほとんど目立たなくなります。
対象疾患
- 外傷
- 熱傷(やけど)
- 当科の熱傷ユニットは1985年にWHO協力機関に指定されています。
- 挫創、切創、刺創
- 指切断、趾切断
- 体表面の先天疾患
- 巨口症、唇裂口蓋裂
- 小耳症、埋没耳、折れ耳、コップ耳
- 母指多指症、足趾多合趾症
- 皮膚腫瘍
- 瘢痕拘縮(ひきつれ)
- 褥瘡
- 爪(陥入爪、巻爪)
- 顔面骨骨折(鼻骨、頬骨など)
- 瘢痕(肥厚性瘢痕、ケロイド)
- 頭頚部癌切除後の再建手術
- 乳癌術後の乳房欠損の再建手術
- 頭蓋骨欠損の人工骨による再建手術
- あざのレーザー治療
- 脱毛レーザー
- ケミカルピーリング
関連リンク
http://www2.big.or.jp/~sterada/
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