①担当医師

中務 秀嗣 助教(出向中)
舟塚 真 非常勤講師

 

②対象疾患

 重症心身障害、脳性麻痺

 

③診療・特色

 重症心身障害児のQOL向上のため、小児外科と連携して、胃瘻造設術、噴門形成術(胃食道逆流症の治療)、気管切開術を、脳神経外科と連携して、ジストニアや重症痙性改善目的で、脳深部刺激療法やバクロフェン持続髄注療法を、その他に脳機能改善目的でTRH療法や、呼吸機能改善目的で、エアウエイや鼻マスク式非侵襲的陽圧換気の導入等を行っています。
 また歩容改善や歩行獲得目的のため、リハビリ科と連携して、脳性麻痺児の下肢の痙性に対してボツリヌス毒素筋注療法を行っています。
 各科と連携して治療を安全に、効果的に行うことができる事が、大学病院ならではの特色であり、強みです。

 

④受診を希望されるご家族の方へ

 QOL向上、維持のため、退院後の在宅医療もサポートいたします。ご家族の介護負担軽減も、QOL向上の重要な因子と考えます。ボツリヌス毒素療法は下肢(一部上肢)が対象で、背部など広範囲にわたる治療は行っておりません。「歩容の改善」が、最も効果が上がる対象と思われます。

 

⑤医療関係者の方へ

 在宅療養が可能な15歳未満の重症心身障害児および、歩行可能あるいは歩行獲得目標の2歳以上の脳性麻痺児(痙性両麻痺が最適)が主な対象です。

 

⑥専門外来

 初診外来(中務)まで、ご紹介ください。

 

⑦入局希望の先生方へ

 各科と連携して上記のような特殊治療を施行できることは大学病院の強みであり、また責務だと思います。保存的な内科的治療で効果が上がらず、児のQOLが長らく低下している状況に対して、私達は最善の医療を提供できているかどうか、一緒に考えていけたらと思っています。

 

⑧研究・実績

  • 舟塚真、伊藤康、塩田睦記、大澤真木子: 小児神経学専門医に対するpantothenate kinase-associated neurodegeneration (PKAN) 関連疾患の実態調査. 東女医大誌 83(臨時増刊) 69-73, 2013.
  • 中務秀嗣、舟塚真、塩田睦記、平澤恭子、大澤真木子: 小児の下肢痙縮に対するボツリヌストキシンA療法の有効性に関する臨床的検討. 東女医大誌 83(臨時増刊) 107-12, 2013.
  • 内尾優、長谷川三希子、安達みちる、川田友子、猪飼哲夫、舟塚真、中務秀嗣: ボツリヌス療法により歩容改善がみられた軽度痙直型両麻痺児の1例. 総合リハ43(2) 153-7, 2015

 



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