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【開催報告】彌生塾「懇談会 リーダーシップセミナーvol.2」を開催しました(12/7)

2019年12月7日(土)、彌生塾リーダーシップセミナーvol.2として、向井 千秋先生(東京理科大学特任副学長)を講師に招き懇談会をA会議室において行いました。当日は彌生塾生13名が参加しました。

 

はじめに、向井先生より臨床医から宇宙飛行士となり研究者・教育者となるまでのご自身の道のりをご紹介いただきました。

つづいて、向井先生と参加者間でインタラクティブに意見交換を行い、女性医師のキャリアについて考察を行いました。そのなかで印象的なお話を次にいくつか抜粋しました。

 

職場において生産的なコミュニケーションを行う方法について質問が出ると、向井先生は「Diversity Inclusion」の思考をもたなければならないとお話しされました。2人の人間がいれば、違うことが当たり前であるにもかかわらず、同じはず(あるべき)という思考に陥ってしまうため、相手に過剰な期待をしてしまっている。そうではなく、それぞれの異なる持ち味や特性を認め内包し、生かすことが強みになっていくことを意識してコミュニケーションをとることが重要であるとのことでした。

 

また、参加者の「女性」の向き不向きを判断基準として進路を考慮した経験に話が及ぶと、向井先生は、AIやロボティクスの発展に伴い、性差による体力的な差は解消されつつある現在の状況を説明されたうえで、ご自身の大学やアメリカでの経験から、男女や人種などでカテゴライズすることをやめ、人それぞれの個性に着目することができれば、それは結果的に自分自身の垣根(女性だから・・・というような)をとることにもつながるのではないかとアドバイスされました。これからは、マイノリティであっても、それ自体を自分の強みとして生かせる時代になりつつあるとお話しをされました。

 

さらに、困難の前にくじけそうになったり嫌になってしまったときはどのように対処しているかという質問に対しては、自分で選んだ道(マイウェイ)であることを再確認し、どうしようもない状況ではどうにかなる(ケセラセラ)で考えているとのことでした。悩みはたいていチョイスがあるからであって、選択肢の無いなか生きる患者さんを目の当たりにし、そのような悩みはチョイスがあるという恵まれた状況で発生するのだと考えるようになったそうです。

 

他にも、組織での女性の役割や特性について向井先生が感じていることについて問われると、アメリカでは男女の差だけではなく様々なバックグラウンドを持つ異なる人々が集まるため、基本はバラバラの状態であるが、そのような状況下で一つの目標立て、それに向かって一丸となるという糊付け的な役割は女性リーダーに得意とする人が多いと感じているそうです。

 

このように、向井先生の興味深い的確な返答に受講生からの質問が尽きず、時間の都合でやむを得ず終了となるまで、大変活発な意見交換が行われました。

     

 

参加者の皆さまから以下のような感想を頂いております(アンケート抜粋)。

・色んなことを経験するにつれ、自分で限界を作ってしまい、なかなか前に進むのが、おっくうになる事が多かったが、向井先生のお話を聞いて前向きになれた

・組織をまとめるリーダー像が少しみえてきて、とても貴重なお話でした

・ポジティブな考え方やご自身への客観的な観察は、周囲の人へ良い影響が広がると思いました

 

※本セミナーはダイバーシティ研究環境実現イニシアティブの事業と連携し実施しております。

 

◆彌生塾では、塾生・本科生を募集しています。

・彌生塾主催のイベント(セミナー・講演会など)への優先参加

・希望者へのキャリアカウンセリングなど

【対象】学内の女性医師・研究者(大学院生を含む)および学内外の本学卒業生、本学医学部生

★詳細・申込はこちら→http://www.twmu.ac.jp/yayoijuku//recruitment/

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