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概要

医学部案内

キャンパス内にロールモデルが山ほどあるのが最大の魅力です東京女子医科大学遺伝子医療センター所長齋藤加代子女子医大は1学年から6学年までずっと同じキャンパスで学びます。キャンパス内には女子医大病院や大学院・研究施設があり、卒業後は臨床研修医として本院に入職する人や大学院へ進む人もいます。そして、医師や研究者、教員としてバリバリ働いている卒業生がキャンパス内にはたくさんいます。そういう人たちを間近に見ながら自分の将来を考えられますし、実際に接して薫陶を受けることもできます。つまり、キャンパス内にはロールモデルが山ほどあるわけです。これが女子医大の最もすばらしい点だといえます。こうした医科大学はほかにはあまりないでしょう。私はもともと小児科医でしたが、脊髄性筋萎縮症や筋ジストロフィーなど遺伝性疾患の患者さんに接したことが遺伝子の研究につながり、それが我が国初の「遺伝子医療センター」開設へと発展しました。女子医大には、どんな領域にも取り組める自由さがあり、夢の実現に向けて「頑張れ!」と背中を押してくれる良き伝統があることもすばらしい点です。私は日本遺伝カウンセリング学会の理事長も歴任し、遺伝カウンセリングの普及とその人材育成にも努めています。女性医師になって社会に役立つ人間になろうという目標を抱いたならば、困難なことがあってもずっとその気持ちを持ち続けてほしいと思います。大学受験が最初の困難かもしれませんが、クリアして女子医大に入学されたら、目の前の困難を一つひとつ乗り越えていってください。女子医大にはそれをサポートする環境も整っていますので、きっと大きな達成感を味わうことができるはずです。「至誠と愛」の精神がずっと息づいていることを実感しています医療法人社団大坪会三軒茶屋病院院長大坪由里子私が女子医大へ入学したときはテュートリアルが導入されて2年目でした。講義形式とはまったく違う授業でしたので思い出に残っています。自分から積極的に意見や考えを述べていかなければならず、ディスカッションやコミュニケーション力の向上にとても役立ちました。また、3学年の夏休みに女子医大出身の先輩のクリニックへ伺って行った実習も印象深いものでした。女性医師として先輩が生き生きとして働いている姿、真摯な姿勢に強い憧れと尊敬の念を抱きました。その実習は今でも「女性医師のロールモデル実習」として続いており、私が院長を務めている三軒茶屋病院でも毎年、女子医大の3学年生を受け入れています。卒業後は女子医大病院腎臓総合医療センター内科に入局しました。全身管理ができる医者になりたかったからです。そこで主人と出会い結婚。3人の子どもを出産しました。現在、院長を務めている三軒茶屋病院は、患者さんとそのご家族に安心していただける心のこもった医療を提供し、地域社会に貢献していくことをモットーとしています。また世田谷区医師会理事、世田谷区病院院長会会長にも就任しており、地域医療のために尽力しています。学生時代は「至誠と愛」という女子医大の理念を十分に理解していたとはいえません。しかし、先生方や先輩方と接していく中で、いつのまにか人に対して誠実で慈しむ心が育まれていたのだと、今になって深く感じています。これが女子医大ならではの良さといえるのではないでしょうか。2019・Tokyo Women’s Medical University29