研修体験報告

修了式挨拶

研修医だより:初期臨床研修を終えて <修了式修了生挨拶>

平成23年4月採用

臨床研修医第8期生
石井由佳

2年前のちょうどこの頃、私達の研修は始まりました。女子医大出身の私にとって、同期には慣れ親しんだ顔が多くありましたが、それに混じった見慣れない顔に少し緊張したのを覚えています。

オリエンテーションの期間には、親睦会を何度も行い、新しい友人も増えました。それが終わると、採血やパソコンの操作もままならない状態で業務が始まりました。私は救命救急センターが最初でしたが、搬送されてきた方に今何が起きているかもわからず、指示されたことすら満足にできない自分の無力さを痛感する日々でした。しかし、多くの先生方のサポートや同期の励ましで、徐々にできることが増えていきました。同時に、医師としての責任感も強まり、どのような治療が最適か、自分にできることは何なのかを考えるようになりました。また、教科書では学ぶことができない細かなケアを、先輩医師やコメディカルの方々に教えていただきました。

特に、ともに学び、互いに多くの刺激を受けた同期との思い出はたくさんあります。今まで知らなかった同期の思いを知り、医師としてだけでなく、人としての魅力を知ることもありました。結婚して母となった人もおり、仕事と家庭との両立は本当に大変だと思います。そして、自分のやりたいことを追及して多忙な診療科に進むことを決意した同期をみると、とても頼もしく思います。何かをあきらめる必要はなく、私達には大きな可能性があるのだと、思うようになりました。ここで大切な仲間に出会えたこと、学んだことはこれからの私達の大切な財産です。研修が終了した今、女子医大で研修ができたことを心より感謝しています。

また、この2年間は、この場にいる多くの方々の支えがあったからこそ乗り越えることができました。本当にありがとうございました。

 

臨床研修医第8期生
吉野友晴

大学を卒業し、社会人でありそして医師としての期待と不安とが入り混じった春から2年が経とうとしています。
オリエンテーション期間中には、採血の手順や電子カルテの扱い方などを教わり、早く病棟業務や当直をしてみたいと、うずうずしていました。いざ病棟へ出ると、白衣を着て立っているだけで嬉しかった頃が懐かしく思い出されます。

しかし、ここからは医療ドラマの主人公とは全くかけ離れた生活が始まり、これまで学んできた医学では到底解決できない臨床的な問題がありました。医師国家試験以降、勉学から1ヶ月以上も離れてしまい、ブランクのある薄れかけた知識では尚更のことです。患者さんや看護師からの問いに答えられず、上級医に何度も確認し、ただの伝達係でいる自分に無力感や憤りを感じたり、雑用に追われる日々もありました。また、2、3年目の先輩方との差は歴然で、来年はこうなれるのか?と不安にもなりました。

何もできない、どの診療科に入局するか決まっていない、通りすがりの旅人のような私達に指導してくださった多くの先生方には、大変感謝しています。また、患者さんにも感謝しなければなりません。何度も採血を失敗し、自分が患者さんならすぐに交代させてしまうだろうときも、我慢してくださった方や、気にしないでどんどん練習しろ!と言って応援してくださる方など、患者さんから多くのことを学ばせていただきました。

4月から本格的に専門分野の医師としてのスタートを切ります。研修中は、入局予定のない科ではそれを理由に自分の知識不足をごまかすこともありましたが、これからは違います。2年間、さまざまな診療科で学んだことを自科へ還元し、専門の領域で人生をかけて真剣に突き進み、患者さんの診療に役立てていきたいと思います。

研修を終わるにあたり、卒後臨床研修センター長の萩原教授、アドバイザーの伊藤先生、福田先生、研修センタースタッフの多くの方々に助けていただいたことを感謝申し上げます。今後の女子医大卒後臨床研修のますますの発展を願っております。ありがとうございました。

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