我が国は、世界でも類をみないスピードで高齢化が進み、政策やシステムが目まぐるしく変化しています。老年者のニーズも多様化し、在宅、施設および医療機関と様々な場において、老年者のQOL向上に必要な実践活動が必要とされています。
修士課程では、個としての老年者の健康問題や、老年者をとりまくケアシステムのあり方、倫理的問題について現状を分析できる基本的能力を養うとともに、看護の質向上のための方法やシステム構築のプロセスを探求し、実践現場や教育、政策に課題を反映できる人材を育成することを目的としています。
そのために老年看護に関わる重要概念や理論、倫理的課題、アセスメントツール、ケアシステムについて理解を深めるとともに、老人専門病院や在宅などの異なる看護現場での演習を通して、知識・技術の有用性と限界および困難事例について検討したり、老年専門のエキスパート・ナースや医師の診療場面に実際に参加し、特定の健康問題をもつ高齢者の看護についての課題を考察します。また、個々の教員の専門性が生かされた単元構成になっており、学生、実践家および教員の相互作用によるディスカッションも重視しています。

このように学生が看護実践を通して主体的に学べるよう、様々な工夫がなされています。
2年次に二つのコースに分かれます。修士論文コースでは、現場で感じた問いを研究的に思考し、実践現場に寄与しうる結果を見いだせるよう研究が進められます。CNSコースでは、老人専門病院と訪問看護ステーションでの実習を通して、老年看護のスペシャリストとしての社会的役割と課題について考えます。
前期基盤科目(必須項目)>>別表で表示します。
専攻科目
老年看護学特論 I 老年看護を実践するための基本的な考え方を理解するために、老年看護学で用いられている理論や概念について学びます。
老年看護学特論 II 老年者の健康生活上のニーズ査定に必要な、老年者の健康と生活機能、家族、介護、地域環境等の評価方法について探求します。
老年看護学特論 III 老年者に多くみられる看護問題について、最新の看護を学ぶと共に、現状を分析し効果的な援助方法の開発について探求します。
老年看護学特論 IV 老年者が社会資源を有効活用するための援助方法について探求する。さらにケアシステム開発のための能力を養います。
老年看護学演習 I 実際に老年者へフィジカルアセスメントを行いながら、フィジカルアセスメント技術やその限界について体験的に学習します。
老年看護学演習 II 入院中の老年者の高度な看護実践や文献等から、老年看護の理解を深め、老年者の看護を向上させるための方法を探求します。
老年看護学演習 III 在宅ケアを行っている老年者と家族への看護実践や文献等から、老年看護の理解を深め看護を向上させるための方法を探求します。
老年看護学実習 病院・在宅において複雑な問題を持つ老年者を看護し3事例をまとめます。実習を通して教育、コンサルテーションの方法を検討します。
老年看護学課題研究 老年者やその家族に関するアセスメント、ケアマネージメント、実践技術に関する実践的な研究を行い、論文を作成します。
老年看護学特別研究 老年看護学における理論開発、アセスメント方法の開発、評価、実践方法に関する研究を行い、論文を作成します。
     
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