東京女子医科大学八千代医療センター
平成28年度臨床研修プログラム
1.臨床研修の理念と特徴
八千代医療センターはプライマリ・ケア、救急医療を基盤とし、診療科を超えた横断的連携による研修環境を生かした、総合的な臨床研修を特色としたプログラムです。
2.協力研修施設
- 基幹型臨床研修病院:東京女子医科大学八千代医療センター
- 協力型臨床研修病院:東京女子医科大学病院
- 東京女子医科大学東医療センター
- 研修協力施設:千葉県八千代市医師会(アリスこどもクリニック)(緑が丘クリニック)
- 花見川中央クリニック(米国家庭専門医)
- おおた小児科
- 向日葵ホームクリニック
- 千葉県立佐原病院
- いすみ医療センター
- 宮城県気仙沼市立本吉病院
- 前田産婦人科
3.研修医の募集
1) 研修医の定員について:
2) 研修医の選抜方法について:
-
(1)研修を希望する者は所定の書式を用いて受験を申請する。
委員会は複数の試験日時を設定し、応募者は指定された複数の試験日から可能な日を選択し受験する。
- (2)筆記試験、面接試験にて採否を判断し、医師臨床研修マッチング協議会にて決定。
4.研修プログラムの特色
1)研修プログラムの原則
- 必修科目:内科6ヶ月、外科2ヶ月、救急2ヵ月、麻酔科2ヶ月、小児科2ヶ月、産婦人科1ヶ月、精神科1ヶ月、地域医療1ヶ月
- 選択科目:上記以外の診療科。東京女子医科大学病院、東京女子医科大学東医療センターの診療科も選択可能である(人数制限あり)。
2)基本ローテーション
| 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | 1月 | 2月 | 3月 |
一年目 |
内科 |
麻酔科 |
外科 |
救急科 |
二年目 |
産婦人科 |
地域 |
小児科 |
精神科 |
選択科 |
1)1年次研修科目:
- 必修科目である内科6ヶ月、麻酔科2ヶ月、外科2ヶ月、救急2ヶ月を原則とする。
内科を希望する研修医が必修期間を超えて内科研修を希望する場合は内科選択期間として
2年次に選択することを原則とする。
2)2年次研修科目:
- 選択期間を利用して地域医療を1ヶ月以上の期間にわたり研修することは可能である。
研修の実効を挙げるため研修ローテーションの順番は許される範囲内で委員会が調整を行う。
5.研修指導体制
1)指導体制:
卒後臨床研修管理委員会は、全体構想に沿って初期臨床研修を円滑に実施するため、病院長、プログラム責任者、関係診療科科長と協議の上、プログラムを柔軟に運用する。
2)指導医:
病院としてその養成に努力する。
- (1)研修指導医は各科長が推薦。プライマリ・ケアの指導が可能で情熱を持つ医師を充てる。
-
(2)臨床研修事項に関しては各科長の了承のもとに研修指導医が優先的に決定するが、
常に科長に報告しなければならない。診療上の最終責任は病院長が負う。
- (3)研修は指導医リーダーを中心とし、受持医、研修医が診療チームを構成して行われる。
- (4)研修医はオンライン卒後臨床評価システム(EPOC)により指導医の評価を行う。
3) 研修セミナー
- (1) 北垣カンファレンス:米国家庭専門医である北垣カンファレンスを月に1度
- (2) 救急セミナー:初期研修医が陥りやすい救急現場のピットフォールを年6回
- (3) 小児救急カンファレンス:トリアージからアドバーンストトリアージまで、年に10回
- (4) 内科カンファレンス:年に4〜5回
- (5) 病院カンファレンス:年に12回(CPC3回/年)
- (6) 弁護士セミナー:年1回
- (7) その他
4) 医療安全:
- 患者に安全な医療を提供することは、全ての医療機関にとって不可欠な要件である。
- 本学では医療安全委員会が充分に機能しうる体制になっており、些細なインシデント、アクシデントレポートでも重要な報告として認識し協議する。
6.研修医の処遇
1)勤務体制と勤務時間、休暇:
- 常勤。原則として8時間、週6日勤務。休暇年間10日。
- 医師という職業の特殊性から柔軟性が必要であり、詳細は各診療科が指示する診療業務に従う。
- ただし、宿直は月に4回を最大とする。
2)給与:
- 1年次 月額 ¥230,000(当直手当 別途支給)
- 2年次 月額 ¥230,000(当直手当 別途支給)
- 交通費実費支給
3)宿舎:
4)保険関係:
- (1) 健康保険は東京女子医科大学健康保険組合に加入する。
- (2) 労災保険に加入する。
- (3) 年金保険は厚生年金 、雇用保険に加入する。
- (4) 医師賠償責任保険:施設限定医師賠償責任保険の適応(任意保険への加入を勧める)。
5)研修医のアルバイトは禁止である。
6)その他:
- (1) 研修医のための宿舎 有(無料)、病院内の研修医室 有
- (2) 健康診断 年2回
- (3) 外部研修活動(学会・研究会等)
- (4) 白衣無償貸与
7.臨床研修の評価
1) 各診療科・施設での研修終了時には研修医および研修責任者が研修成績をEPOCに入力する。
以下の各項を中心に臨床研修の成果を評価する。
- (1) 勤務状況の記録。当・宿直の記録。
- (2) 各科症例検討会、研修セミナーへの出席状況。
- (3) 退院時サマリー(手術記録を含む)の記載と提出状況。
- (4) 行動目標の全般到達度(4段階評価)
- (5) 経験すべき診察法・検査・手技の全般到達度(4段階評価)
- (6) 経験すべき全科共通の症状・病態の経験度(必修20項目)
- (7) 経験すべき研修各科の病態・疾患の経験度(必修30項目以上)
2)外部委員を含む研修管理委員会が評価をおこない、研修医にフィードバックをかける。
3)研修修了時に研修管理委員会がEPOCなどで総合的な評価を行い、病院長に上申する。
- 病院長は研修を修了したと認定した研修医に対し、研修修了式 において病院長名で研修修了認定証を授与する。
8.臨床研修プログラムの評価
- 研修医の意見、各科の意見を参考に、委員会が改善の努力を行う。