| ■連絡先 | 東京女子医科大学八千代医療センター 母性胎児科科長 坂井 昌人 電話:047-450-6000(代表) E-mail:ymckouki@tymc.twmu.ac.jp 医師研修プログラム:2007.9版 A.医療練士コース B.周産期専門医養成コース C.超音波専門医養成コース D.追加研修コース(常勤医・非常勤医) |
募集対象
初期研修終了者,終了予定者:A,A+C コース
日本産科婦人科学会専門医:B、C、B+C、D コース
非常勤医:C・Dコースなど
TYMCでの産科婦人科医療の特色
- 周産期医療
TYMCにおける産科婦人科医療は周産期医療が中心となります.TYMCは千葉県に二つある総合周産期母子医療センターのひとつに指定されています.八千代市およびその周辺は千葉県でも人口が集中している地域であり,周産期センターには大きな需要があります.周産期医療は地域医療そのものであり,TYMCで医療を行うことは直接地域医療へ貢献することになります.2006年12月開院以来2007年8月までで、救急母体搬送受け入れ数は120件を超えました.TYMCの総合周産期母子医療センターは母性胎児科がMFICU(母体胎児集中治療室)6床,後方産科病床35床,新生児科がNICU(新生児集中治療室)15床,GCU(後方新生児病床)25床を受け持ち,TYMC総病床数355床のうち81床を占める比較的大きな機能を担います.合併症妊娠では関連各科と,胎児異常・新生児異常では新生児科,小児科,小児外科,麻酔科などとのチーム医療で対応します.産婦の主体性を尊重した正常分娩も扱います.LDR4室,ハイリスクLDR1室で麻酔科医(産科麻酔医)もおり,硬膜外麻酔などの分娩時麻酔を含んだ,正常妊娠・分娩・産褥からハイリスク妊娠・分娩・産褥まで,基礎から専門的医療まで,幅広い守備範囲を持つ産科医を育てます.カンファレンスで症例プレゼンテーションや診療方針検討に携わり,臨床研究や学会発表などを通して研究法を身につけ,最新の知見を吸収します. - 婦人科医療
婦人科医療については,外来として婦人科外来を置き,病棟は外科系診療科の一つとして,外科系病棟で入院・手術患者さんを担当して,(良性婦人科疾患を中心とした)診療を行います.さらに女性科外来の一部を担当します.地域の医療機関からの紹介が多く,子宮筋腫,卵巣腫瘍,子宮脱等の手術を依頼される例も多く,その他にも子宮内膜症,不妊症,初期子宮癌など症例は多様で豊富です.コルポスコープ,子宮ファイバースコープなどの内視鏡検査機器を揃え,卵巣嚢腫,子宮外妊娠などでは腹腔鏡下手術も行っています. - 他施設研修
TYMCで後期研修を行う中で,個人の研修計画により希望がある場合には,専門施設における一定期間の婦人科腫瘍や不妊生殖医療に関する専門研修を行います. - 専門医取得
TYMCが研修施設として認定を受けた後は,TYMC母性胎児科婦人科を含め3年間認定研修施設で研修すると,日本産科婦人科学会の産婦人科専門医受験資格が得られます.すでに産婦人科専門医を取得した医師はTYMC総合周産期母子医療センター母性胎児科を含めて3年間周産期医療について専門的に研修することで,成果が認められれば日本周産期・新生児医学会認定周産期専門医(母体胎児)の受験資格が得られます.また,日本超音波医学会会員は,TYMCを含めて5年間以上研修認定施設で研修を行い成果が認められれば,超音波専門医の受験資格が得られます. - セミオープンシステム
TYMC総合周産期母子医療センター母性胎児科では,地域の産婦人科クリニック・病院と連携したセミオープンシステム,オープンシステムを採用します.妊婦健診をなるべく地元のクリニックで行ってもらい,TYMC外来の負担を減らし,入院患者さんや分娩に人員を集中します.連携クリニックの先生方との検討会などを通して交流を深め,互いに顔の見える関係を築き,共通の検査内容や共通のクリニカルパスを導入するなどして,地域としての周産期医療水準を平均化し向上させることも目指します. - 診療体制
母性胎児科常勤スタッフとしては10名程度を予定しています。これら指導医のほかに、非常勤指導医も後期研修医の指導にあたります。また、助産師,看護師、薬剤師,臨床心理士,保育士、臨床工学士、臨床検査技師、事務職員が協力したチーム医療を特色とします。外来・病棟の胎児心拍モニタリングはセントラルモニタ化し,各端末でどのCTGの波形もモニタできます.MFICU・LDR各室の生体モニタは分娩や重症例の術前術後管理支援システムや,パルトグラム機能を持たせた電子カルテとなり,2D3D4Dエコー画像やCT,MR画像のファイリングシステムとともに,これらモニタ画像は外来・入院患者電子カルテとリンクした電子カルテシステムとして構築されます.それにより従来からありがちな,分娩時情報を数種の書類やシステムに重複して入力するような労力の無駄を,できるだけ避けて効率的に運用できるように考えています.また,ルーチンワークを行う時にシステムとして安全性が確保されるようなシステムを構築するように心がけています. - 勤務体制
産科医の過重労働に配慮した勤務体制を目指します.平成20年度は母性胎児科・婦人科として当直医1名(+初期研修医1名)+オンコール医1名の夜間休日体制を予定しています.スタッフが一定数に達すれば夜勤明けは(午後)外来病棟の拘束のないフリー勤務とするほか,個人の事情に応じた勤務体制を目指します.平日週一回を研究日とします.土曜日は月一回休診以外午前中診療がありますが,勤務者数を減らせるよう考えています.土日祝日の日直当直もあり.夏期休暇を含めて年間約2週間の休暇・年末年始休暇(期間中の当直含む)あり.
研修コース
- 医療練士コース
初期研修終了者を産婦人科専門医として養成するコース.4年次、5年次の2年間は周産期専門医研修期間に充てられます.
医療練士の研修期間は5年ですが,3年間の研修で産婦人科専門医申請資格が得られます.(TYMC以外の日本産科婦人科学会認定研修施設での研修を含めて3年以上で資格申請可).TYMC常勤医として診療,初期研修医・下級医の教育,臨床研究にあたります.
1年次:産婦人科診療の基本を習得する.病棟,外来にて産科・婦人科症例を診療し,症例検討を行う.正常分娩を一人で扱えるようになる.基本的な手術(帝王切開術,卵巣嚢腫核出術,D&C,頸管縫縮術等)を執刀する.
2年次:1年次研修医を指導しつつ,ハイリスク症例も主治医として担当する.手術分娩(早産を含む帝王切開術,鉗子・吸引遂娩術)を自ら行えるようになる.婦人科手術(腹式子宮全摘出術,子宮筋腫核出術等)を執刀する.希望により腫瘍や生殖医療が専門的に研修できる施設での研修も選択する.診療方針決定には主治医として主体的に関与する.
3年次:低年次研修医の指導とより高度な産科診療技術・知識・態度を身につける.婦人科手術(膣式子宮全摘出術,子宮脱手術,卵巣腫瘍手術,腹腔鏡下手術等)を術者として行う.
4年次:産婦人科専門医を取得し,さらにsubspecialtyとして周産期専門医(母体胎児)取得などを目指す.臨床研究を行い,成果を発表する.
5年次:主治医としてほぼ全ての必要な診療を自ら行えるようになる.指導医として低年次練士研修生のリーダーとなる.Subspecialtyとして周産期(母体胎児)取得などを目指す.臨床研究を行い,成果を発表する. - 周産期専門医養成コース
日本産科婦人科学会認定専門医取得後に,さらにsubspecialtyとして周産期専門医(母体胎児専門医)の取得を目指すための研修コース.TYMC常勤医として診療,研修医・下級医の教育,臨床研究にあたります.原則3年以内(TYMC以外の日本周産期・新生児医学会認定研修施設での研修を含めて3年以上). - 超音波専門医養成コース
日本超音波医学会認定の「超音波専門医(産婦人科)」取得を目指すコース.日本超音波医学会に入会後,TYMCを含む認定研修施設で5年以上の研修が必要.1)医療練士コースや2)周産期専門医(母体胎児専門医)コースと同時期に並行して研修するものです.超音波指導医のもとで超音波検査外来,病棟超音波検査を中心とした研修を行います. - 産婦人科追加研修コース
個人や家庭の事情,出産・育児により,フルタイムで働けない医師を対象に,個人の事情に応じて勤務し,産婦人科医としての研修を積むコース.休業期間中にできなかった知識・技術のbrush upや現場再復帰の支援を行います.診療レベルの維持のために1〜2回/週でも診療に携わるのは好ましいことです.勤務形態によっては非常勤医師契約となります.
TYMC総合周産期母子医療センター母性胎児科の研修目標
医療練士コースを通して- 産婦人科専門医として必要な,1)から4)までの各分野についての基本的診療能力(基本的態度・技能,基本的検査法,基本的治療法)を身につける.
- 1)から4)に必要な検査を指示し,結果を評価して,患者・家族にわかりやすく説明できる.
1) 産科・周産期(正常・異常妊娠分娩産褥,正常・病的胎児新生児)
2) 生殖内分泌(内分泌,不妊症,不育症)
3) 腫瘍(良性悪性腫瘍)
4) 女性のヘルスケア(感染症,心身症,更年期障害) - 各治療の適応と限界について理解する.
- 母性衛生と関係法規についての知識と書類作成能力を身につける.
- 産婦人科救急患者のプライマリケアを身につける.
- 剖検への参加.
- 医師としての基本姿勢を身につける.
周産期専門医(母体胎児)研修コースを通して
- 妊娠・分娩経過の正常及び異常な側面について生理学的,病理学的に高度な理解を有し,その診断,治療,保健指導について最新の専門的知識と技能を有すること.
- 健常新生児及び病的新生児の診断,治療,予後についての最新の専門的知識を有すること.
- 患者及びその家族に適切な情報提供が行えること.
- 診療,研究について他の医師を指導できること.
- 専門医としての人格の向上に努める.
超音波専門医研修コースを通して(一般目標)
I .超音波専門医としての基本的事項
- 超音波専門医としての基本的態度
(1) 超音波検査を用いた診療に必要な高度の知識を取得する.
(2) それに基づいた超音波検査が行える.
(3) 超音波検査についての教育が行える. - 医用超音波工学の基礎
(1) 超音波の基本的特性と超音波機器の原理について理解する. - 臨床超音波医学の基礎
(1) 検査概論:超音波検査を行うのに必要な臨床情報,および他検査と超音波検査との関連,超音波画像所見,法規などを理解する.
(2) 検査実施:実際自ら超音波検査を行うのに必要な知識,手技,結果報告の手法を修得する.
(3) 超音波の応用:超音波を用いた技術および臨床応用について理解する.
(4) その他:超音波検査全般の管理および教育・研究を行える技能を修得する.
- 産婦人科の超音波検査の基本と病的状態の超音波所見を理解する.
- 超音波所見を診断に結び付ける論理を理解する.
- 経腹走査と経膣走査の適応と画像の違いを理解する.
※日本超音波医学会教育委員会,超音波専門医制度委員会の定める超音波専門医研修カリキュラムに準ずる.
研修期間
コースにより異なる.医療練士コース5年、周産期専門医養成コース3年、応相談.
おもな指導医紹介
坂井昌人:母性胎児科長・婦人科長
プロフィール:1985年佐賀医科大学(現佐賀大学医学部)卒業,東大病院産婦人科で初期研修.東京大学産科婦人科学教室に入局.その後東大産婦人科勤務と佐久市立国保浅間病院,関東中央病院,焼津市立総合病院,三楽病院,日立総合病院への出張を交互に経たのち,恩賜財団母子愛育会総合母子保健センター愛育病院産婦人科医長,現在八千代医療センター母性胎児科長・婦人科長.医学博士.日本産科婦人科学会専門医,日本超音波医学会認定超音波専門医・指導医.専門分野は周産期医学,産婦人科超音波診断.
神保 正利
プロフィール:1992年昭和大学医学部卒業,1996年昭和大学大学院医学研究科外科系産婦人科学卒業後、昭和大学産科婦人科学教室に入局.昭和大学産婦人科勤務と亀田総合病院,水戸赤十字病院,国立精神神経センター国府台病院,千葉西総合病院への出張を交互に経て,現在,八千代医療センター常勤医.医学博士.日本産科婦人科学会専門医,専門分野は周産期医学,産婦人科超音波診断.
週間研修スケジュール
病棟回診・処置回診(平日)
モーニングカンファレンス(平日)
ペリネイタルカンファレンス(毎週)
病棟症例カンファレンス(毎週)
外来症例カンファレンス(毎週)
臨床検討会,抄読会(隔週)
待遇
- 給与
本学規定給与(医療練士)、常勤医規定に準じる給与を保障する. - 職員宿舎
本センター内規規定(単身者職員の宿舎に関する内規規定ほか)に準じて対応. - 院内保育所
医師を含む職員の子女においては、24時間預かり応需の院内保育所(有料)を開院時より設置.
研修修了後の評価と進路
各コース終了後の進路については、本人の希望を優先しながら次の勤務先確保の支援をしていきます.そのまま八千代医療センターのスタッフの採用試験を受けて、指導医として勤務することも可能です.他の研修施設において専門性を深め、その後、八千代医療センターのスタッフとして採用試験を受け再び指導医として勤務することも出来ます.


