| 概要 |
統合医科学は、国際的な複数の大学研究機関と協力して、現在の医療に、有効性が実証された伝統的代替医療を含め、病気を早期に診断し、予防し、また治療して、人間の健康を守る方法を総合的に研究しようとするものです。
今日の医療は、病気の何らかの症状が現れてから、診断し、治療することが通例になっています。しかし、既に診断された時点で病気は進行しており、その治療には多くの日数と高額な医療費がかかります。病気の早期発見が定着すれば、病気の初期の段階で、簡単な治療法で根治できれば、結果的に医療費を節減することが可能になります。国全体の医療費を考えれば、財政上も好ましいことです。
統合医科学が進歩することによって期待される社会的な波及効果としては、第1に、病気の超早期発見率が高まって、病気の予防と根治率の向上による活動寿命の延長がもたらされます。第2に、病気の予防率の向上により、現在の進行した病気の治療に費やされる国の医療費を大幅に削減することができます。第3に、早期診断に必要なDNAチップ、分子画像診断機器や局所治療に必要なレーザー治療機器等の機能の向上等、さまざまな医療産業および、健康関連産業の振興に貢献できます。第4には統合医科学の進展により、病態だけを重視する医療を改めて、健康で活力のある質の高い人生を延長することが期待できると考えています。 |
| スタッフ |
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教授
上塚芳郎 |
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特任教授
松岡瑠美子 |
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特任教授
高垣洋太郎 |
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特任教授
真崎知生 |
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特任教授
丁 宗鉄 |
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特任教授
佐藤征夫 |
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特任教授
古川 徹 |
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特任教授
吉良有二 |
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特任准教授
山本俊至 |
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| 研究活動 |
統合医科学は、従来型の治療である発症後の治療のみならず、発症前の病気予防という観点から実施される、医療にパラダイムシフトさせるための医科学である所に大きな特徴があります。基礎医学研究と臨床医療とを有機的に連携した包括的な考え方に基づいて、個人の持つ潜在的な病因と、詳細で全体的な健康状態を把握した上で実施される包括的なカウンセリングと診療によって、体質改善につながる生活環境全体の改善指導を行います。発症前の病気の予防には、健康状態にある人々に対しても積極的に医療情報の開示を推し進め、自らの健康管理を行うための環境を全面的にサポートする体制を特徴としています。
研究目標の具体的なものは、以下のとおりで行われます。
(1)疾患の遺伝子解析の研究
(2)遺伝子解析診断法の研究
(3)伝統的医療、代替医療の科学的検証
研究全体として、病気の超早期発見による予防、早期治療、根治率の向上、さらに侵された臓器機能の回復をめざしており、人の健康を増進し、活動力のある生活を守るという目的に向かって、統合的研究体制の下で研究を行う基本方針を確立しています。 |
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| 研究可能テーマ |
| (1)健康を総合的にとらえる新しい統合医科学 |
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- 現代の医療は極端に専門分化し、各分野が独立して知識と技術の進歩を図るようになっています。しかし、今後は、人間と疾患を統合して全体的に考える医療システムを構築することが必要です。統合医療の長所と短所を明らかにして、統合医科学を多方面から研究して、新しいシステムの確立を目指します。
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| (2)血管病における内皮の役割 |
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- 血管内皮細胞では様々な分子が産生され、内皮、血球、血管平滑筋細胞に働き、心血管系のホメオスターシスに関与しています。内皮機能不全は動脈硬化症などの心血管病の病因として重要なことが知られています。本研究ではこの内皮不全のメカニズムを生理的、細胞生物学的、分子生物学的方法で解明し、新しい診断、治療、予防法の開発に役立てます。
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| (3)新しいゲノム統合医科学(包括的遺伝子医療) |
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- 疾患に関わる遺伝子情報を早期にとらえることを中心に、より疾患の早期診断、早期治療、ひいては発症の予防法の開発を模索します。これにより,早期の遺伝子診断,治療,発症前診断に基づく疾患の発症予防が可能となります。人々の生活の中で自発的な健康管理による健康増進に努めることで,QOLの維持と健康な社会生活に貢献することを目的とします。
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| (4)統合医科学分野における「病のなり易さ」検定の研究 |
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- 個々人の持つ「病のなり易さ」或いは「体質」は、ゲノム上のヌクレオチド配列と受精後リセットされた後に書き込まれた後生遺伝 (Epigenetic) 情報とにより支配されて、環境と相互作用しつつ具現化すると考えられています。そこで、統合医学の診断法として、ヌクレオチド配列解析、Epigenetic解析、RNA発現解析、タンパク質プロファイリングと、遺伝情報が発現する各段階を、統合的に把握することが望まれます。これら各解析法の方法論的開発と医療への適応のための統合的システム化を目標とした大枠の中で、院生個々人の興味と力量を基本に、具体的テーマに絞ります。
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| (5)伝統医学における体質概念と遺伝子発現パターンの解析 |
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- 近年、病態を個別の検査値でなくメタボリックシンドロームのように、システムの異常として統合的に捉えるようになってきました。このような病態認識は、漢方など伝統医学が育んできた体質概念によく一致します。そこで、遺伝子発現状態をDNAマイクロアレイを用いて網羅的に検討し、さらにmRNAの発現パターンを把握する。伝統医学の体質概念とメタボリックシンドロームとの関連やその治療前後の変化などを比較検討することにより両医学の橋渡しを目的としています。
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| 大学院在校生の声 |
松下 愉久
私は2006年に本大学院先端生命医科学系専攻統合医科学分野に入学しました。心筋症おける疾患関連遺伝子の同定および各種天然物の膵臓癌に対する効果の検討を行っています。
孫 芳
I was graduated from Peking University with a MD degree and later a master degree. Since 2006 April, I became a PhD student in IREIIMS, Tokyo Women’s Medical University. I am doing research on the role of the large-conductance voltage-dependent and Ca2+-activated K+ (BKCa) channels in the developmental rat ductus arteriosus. The result will improve better understanding on the mechanisms of patent ductus arteriosus (PDA).
Karen Kar Lye Yee
When I was studying my basic degree in the University of Singapore, I heard from my lecturer that Japan does good and innovative science. Thus with my interest in research , Japan was one of the places that I dreamt of coming to gain scientific knowledge. Currently, I am investigating T-box1 gene, a candidate gene in DiGeorge and conotruncal anomaly face syndrome, and to discover its related molecular pathways.
シンガポール国立大学在学中、よく先生に『日本では科学研究が素晴らしい』と言われました。私は研究について興味が強かったので、日本に来ることは私の夢でした。今の研究は、T-box1のmolecular pathwayについて研究をしています。
関連サイト
国際統合医科学インスティテュート
http://www.twmu.ac.jp/IREIIMS/japanese/news.html
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