ケロイド・肥厚性瘢痕

傷がなおった後に赤くもりあがり、痛みやかゆみをともなう皮膚の病変を肥厚性瘢痕と言います。広い意味でケロイドとも言います。
これらは主に耳や肩、前胸部正中、肘、膝、耳介などに発生します。皮膚外傷、熱傷後、注射、ピアス痕などが原因となることが多くみられます。
その中でも、傷の範囲を越えて増大、拡張する肥厚性瘢痕を狭義のケロイドと言います。体質が関与しており、増殖力が強く治療に抵抗性であることが多いです。

治療
  1. 圧迫療法
    医療用スポンジを用いてケロイドを圧迫し退縮を図る方法や、シリコンジェルシートを貼付する方法があります。
  2. 副腎皮質ステロイドテープ剤、局所注射
    ケロイドにテープ剤を貼付したり、あるいはケロイド内へ直接注射したりして縮小を図る方法です。
  3. トラニラスト内服
    抗アレルギー薬トラニラストは、肥厚性瘢痕にも効果がみられる場合があります。
  4. 外科的切除
    一部の肥厚性瘢痕は形成外科的に縫合を行うことで改善します。しかし増殖力の強いケロイドや再発例ではかえって悪化させる場合があります(後述)。
  5. 電子線照射療法
    増殖力の強いケロイドを切除した場合、そのままでは高率に再発をきたします。当科では放射線科と共同でケロイド切除後に電子線照射療法も行っております。電子線はそのほとんどが皮膚に吸収され深部臓器にはほとんど到達しません。ケロイド切除後48時間~72時間以内に照射を開始し、計15-20Gyの電子線を3-5日間 かけて連日照射します。この電子線照射療法を併用することでケロイド切除後の再発率を低くすることが可能です。