きず・きずあと

培養表皮移植によるきずあとの治療

皮 膚は表皮と真皮の2つの成分から構成されており、皮膚の表面は表皮に覆われています。正常の表皮は拡大すると、皮丘、皮溝による格子のような皮野構造、い わゆる「皮膚のきめ」を観察することができます。それらは1つの個体でも部位により異なります(図1)。やけどなどにより正常の皮膚が失われ「瘢痕皮膚」 と なると、その表面の瘢痕表皮はこの皮野構造を失ってしまっています(図2)。

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図1      顔面 大腿 図2 瘢痕表皮

現 状ではこのような皮膚を正常の皮膚に治すことは不可能ですが、培養表皮移植により表面の皮野構造を不完全ながら再現することが可能です。培養表皮とは、自 分の皮膚を1x1cm程度採取して、その表皮成分だけを培養して作 成するものです(図3)。真皮を持たない表皮のみですのでオブラードのよう に薄いものです(図4)。瘢痕皮膚の表皮のみを剥削して、予め自分の正常な部分の表皮から作成した自家 培養表皮移植を移植することで、前述したように皮膚の表面構造の改善が得られ、きずあとの整容的改善が得られます。

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図3
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図4

1x1cm程度の薄い皮膚を採取するのみですので、皮膚採取部もすりむききず程度の小さな犠牲です。

本法はやけどのきずあと、やけどに対して行われた網状植皮のあとなどの改善に効果があります。しかし、皮膚表面の表皮部分のみに対する治療ですので、この方法により正常の皮膚に戻るわけではありません。

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