足関節固定術

 

足関節(足首)の痛み・変形

足関節(足首)の痛み・変形は、多くの場合足首の関節が破壊されていることが原因です。関節破壊の程度が軽度〜中等度まででしたら、人工足関節置換術が適応となることもあります。しかし重症例では足関節固定術が適応となります。「足首を固定すると足が動かなくなってしまうのでは?」といった疑問を持たれる患者さんも多いかと思います。しかし実際はそんなことはありません。足には数多くの関節があり、足首を固定しても、他の関節は温存されますので、患者さんが思っている以上に足の動きは温存できます(動画参照)。手術方法は2種類あります。足関節の下にある距骨下関節と呼ばれる関節にも関節破壊を有する場合は、足底から髄内釘と呼ばれる金属を用いて足関節と距骨下関節を同時固定します(二関節固定)。この手術は、足首が内側や外側に曲がってしまっているような重度の変形でも手術可能で、術後の成績も良好な手術です。一方、距骨下関節には関節破壊が無く、足関節のみに関節破壊を有する場合は、足関節のみを固定します(一関節固定)。この一関節固定の場合は、関節鏡を用いた最小侵襲の手術も可能です。img iorra150129

 

 手術の流れ

通常全身麻酔で行い、術前にはレントゲン、心電図、血液検査、CTなどの必要な検査を行います。二関節固定の場合の手術のキズは、足底に2cm程度と足関節外側に5-10cm程度で、足関節の損傷した表面を削り取って形を整えてから、足底から髄内釘を挿入します。一関節固定の場合は、足首前面に0.5cmほどの極めて小さなキズを2つ作り、そこから関節鏡を挿入して足関節の処置を行います。そのあと内くるぶしの上に5cmほどのキズを作り、足首を固定するスクリュー(ボルト)を挿入します。手術は通常1-2時間かかります。通常入院期間は3週間程度です。キズが落ちつき次第(2週間ほど)歩行訓練を開始します。定期的にX線を確認しながらリハビリしていきます。

 

文責 矢野紘一郎
2015年12月21日