自分でできる骨盤底筋体操

骨盤底筋体操のメリット
向いている人:軽症から中等症の人。重症の人にもある程度の効果。
骨盤底筋体操は、毎日かかさず続けることが大切。いっぺんに回数をこなしても、筋肉は急に強くなりません(スポーツ選手の筋肉トレーニングと同じですよね)。
肥満気味の方は、体重を減らせばさらに効果があります。重症の方では、尿もれの量や回数を減らすことはできますが、完全にもれないようにするのは難しいかもしれません。この体操は、薬を併用するにしても少量ですむというメリットがありますので、あきらめずに続けてください!

骨盤筋体操のやり方


骨盤底筋体操は、1日朝晩2回!
1. 1分間のうち約10秒、骨盤底筋を締める。
2. 残りの50秒は、力をぬく。
3. 1〜2を10回くり返す(つまり10分間行う)。
慣れてきたら、いろいろな体位で体操しましょう。

注意! 力を入れるのは、肛門・膣・尿道口で、肩・お腹・足には力を入れない。
注意! お腹に手をおいて、腹筋が収縮していないことを確かめながら行う。

初めての人は?



あおむけに寝て、脚を肩幅に開き、両ひざを軽く立てて行う。
慣れてきたら?

背もたれのあるしっかりしたイスに腰をかけて、背もたれに腰と背中をあずけ、肩の力を抜いて行う。

机のそばに立ち、脚を肩幅に開き、手も肩幅に開いて机につく。上体の重みを腕にかけて行う。

ポイントアドバイス
● 締める方法が分らなければ、尿を途中で止めてみて、それと同じ感覚でやってみます。お風呂に入った時、左手をお腹に、右手の指を肛門の脇において、お腹に力が入らずに肛門がギュッとしまっていることを確認するのもよい方法です。
● 間違った方法で体操を続けるとまったく効果がないばかりか、病状を悪化させてしまうことがあります。できるだけ専門医に相談して、正しい方法を教えてもらいましょう!
●骨盤底筋体操は産後すぐには行いません。骨盤底筋がある程度回復してから、つまり産後3週間ぐらいが目安です
(イラスト:乙部成未)