特殊外来 細胞治療 活性化自己リンパ球によるがん免疫療法

活性化自己リンパ球療法とは?

科学的根拠

がんセンター時代からの臨床研究(がんの再発予防)が英国医学誌ランセットに掲載

免疫細胞療法単独で効果を証明した唯一の科学的根拠

活性化自己リンパ球療法のがん治療における効果検証として、「肝臓がんの手術後の再発予防効果」を確認する臨床研究が実施されています。
 肝臓がんは、外科的手術によって、目に見えるがんが全て取り除けたとしても、術後3年で70%再発する再発率の高いがんであると知られています。この再発率の低下を目的として、臨床研究は実施されました。   本研究はエビデンスの信頼度が最も高いといわれる無作為化比較試験で検証され、その結果、医学会で格式の高い英国医学雑誌「Lancet」に掲載され、エビデンスのある治療法として世界の医学会で認められています。

科学的根拠が証明されるまでの流れ

活性化自己リンパ球の開発者である関根暉彬博士(株式会社リンフォテック取締役会長)は国立がんセンターにて、40例のがん患者さんに対し、活性化自己リンパ球を投与する臨床試験を実施しました。
この試験により、下記の内容が確認されました。

  1. 副作用がほとんどない事
  2. 「がん性腹水」の軽快傾向が見られた事
  3. 全身の衰弱で身を起こす事もできなかった患者が生きる意欲と元気を取り戻し、一時退院できるまでになった例がある事など、生活の質(QOL)の改善に寄与することができる。

上記の臨床試験にて、がん患者に様々な改善傾向が見られたため、更なる効果を期待しておこなったのが、後に世界で認められることとなる臨床試験です。

科学的根拠が証明された臨床試験

肝臓がんで外科手術により完全にがん組織を摘出できた患者を対象に活性化自己リンパ球を投与し、特に「再発予防効果」を検証する臨床試験を行いました。

肝臓がんはがん組織を完全に切除しきれても、高い確率で再発します。関根博士は、活性化自己リンパ球が、がんの再発率を下げることができれば、肝臓がんの患者さんにとって大きな希望になると考えました。
手術後の肝臓がんに対する、再発予防を目的とした活性化自己リンパ球療法の臨床試験は「ランダマイズド・スタディ」という効果の有無を厳密に科学的に証明できる方法で行われています。

この方法は、試験に参加する患者さんを二つのグループに分け、一方のグループには活性化自己リンパ球療法を投与し、もう一方のグループには、害はないが効果もない偽薬を投与し、一定期間様子をみるものです。活性化自己リンパ球を投与したグループがもう一方のグルーと比較して、がんの再発率が低下していれば、活性化自己リンパ球には、がんの再発予防に効果があると判断することができます。臨床試験は1992年に始まり、治療を行ったグループと治療を行わなかったグループ合わせて1995年8月に150例目の治療を終了しています。

臨床試験参加者数

治療後は、経過観察に移り、1999年まで経過観察したところで最終論文にまとめられました。
結果は「効果あり」でした

リンパ球投与郡、リンパ球非投与郡グラフ

活性化自己リンパ球の投与を半年間で計5回受けた患者さん76人の5年後にがんが再発しなかった割合(無再発率)は41%でしたが、投与を受けなかった 患者さん74人の5年後の再発しなかった割合(無再発率)は23%でした。

この後者の23%という数字は、肝臓がん治癒切除後の5年生存率がおよそ2割であるという従来の知見と合います。
活性化自己リンパ球療法は、5年目における手術後肝臓がんの無再発率を、23%から41%へ引き上げました。また、肝臓がんは、術後2年半以内での早期再発が多く、平均再発期間は手術後1.6年ですが、活性化自己リンパ球投与患者さんの平均再発期間は2.8年と1.2年長くなりました。

これらの内容の最終論文が2000年に世界で最も権威ある医学雑誌(英国)のひとつ、「ランセット」に掲載され、科学的根拠がある療法であると評価されました。