至誠と愛

 

部門長挨拶

女性医師再研修部門の発足にあたって

部門長 唐澤久美子

(放射線腫瘍学 教授・講座主任)

 わが国の全医師における女性医師の割合は約20%ですが、ここ10年以上国家試験合格者に占める女性の割合は30%を超えています。世界的には医師の40%程度が女性であり、わが国における女性医師の数も増えて行くことが予想されます。

 しかし一方、わが国の女性医師の就業率は医学部卒業後年を減るにつれて減少し、36歳で76%と最低となった後、再びやや回復していきます。これは、日本社会の悪しき習慣である長時間労働が医師の社会で常態化しており、家庭生活に十分な時間を配分できず、家事・育児や介護との両立が困難な状況を表しています。家事・育児は女性の仕事であるというような偏った考え方が社会に蔓延している結果でもあります。また、女性医師は男性と比較して、非常勤雇用や短時間正規雇用が多いのが特徴で、現役女性医師の24%が非常勤との統計も出ています。夫や子供、親との生活を犠牲にするくらいならと医業を継続することを断念してしまう、あるいは責任ある立場に立つことを放棄してしまう女性医師がいることは社会にとっての損失です。

 現内閣は「一億総活躍社会」「女性の活躍」を謳っています。高齢化が進行し労働人口が減少していく日本社会では、女性の力を生かすことが必須となってきています。やむを得ず現場を離れた女性医師の現場復帰は、患者・家族の役に立つのみならず、現場で頑張っている医師の労働環境の改善にも繋がるのです。
 現場を離れた先生方、先生の力が必要です、ぜひ戻ってきてください。患者さん、ご家族、そして私共も先生方の復帰を待っています。そのために少しでもお役に立てるよう当部門では幾つかのプロジェクトを用意しました。
 「女性医師研修—復職プロジェクト」では東京女子医科大学と外部組織との共同で復職のご相談を受けています。個々人の状況についてヒヤリングを行い、復職についての初歩のご相談から実際の研修実施までご要望に応じて対応しています。
 もう一つの柱である「一般内科プロジェクト」では、最も希望される方が多い一般内科の診療スキル獲得のための研修を行っています。ご希望を取り入れつつ首都圏近郊の複数の地域病院との協働3か月程度の内科研修を行うことが可能です。

 その他、様々な取り組みを行い、現場復帰を希望される皆様のお役に立てるよう支援いたします。日本のこれからの医療のため、共に頑張って参りたいと思っております。

03-3353-8111

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〒162-8666 東京都新宿区河田町8-1